公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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仮想通貨と金塊と消費税


仮想通貨と金塊と消費税

2017年7月6日付のブログ『ビットコインの投資尺度に消費税などの税制動向を盛り込む』において、ビットコインが3倍も急騰し、その後、1割も下落したのは、消費税改正の影響が大きかったことを述べました。
「税知」や「会計知」のない人にとっては、ちんぷんかんぷんの話でした。
狡知にたけた者たちにとって、税制は、格好の儲け話となります。
【資料1】日本経済新聞『春秋』2017年6月30日付

日本に密輸される「ブツ」で最近目立っているのが、金塊である。

昨年6月までの1年間に全国の税関が処分した金の密輸事件は294件に上る。前の年の1.7倍に増え、過去最高だという。

金は正規に国内に持ち込めば、税関で消費税を支払わなければならない。だが無税の外国で買って密輸入し、消費税分を上乗せして国内で売ればその額が丸もうけになる。

仮想通貨だけでなく、金塊にも、消費税が顔を出します。
次の関連ブログでは、法人税所得税の損得分岐点を紹介しました。
【資料2:関連ブログ】
法人税所得税の違いを理解していないと、生涯所得に雲泥の差を生じさせます。
会計や税などの制度改正に「乗り遅れてはなるまい」ということで、手当たり次第に専門書を読みあさっても、瑕疵ある専門書を読んでは何も身につきません。 前回ブログでは、「専門家の肩書きというのは、偽のニュースや情報を取捨選択するにあたって、それなりに重要だ」と述べました。 専門家であっても勘違いしていることが多々あります。 例を挙げると──、
【資料3】

  1. 管理会計・経営分析・財務分析と銘打った専門書で、損益分岐点(CVP分析)を記述してあるもの。

  2. 原価計算やコスト管理と銘打った専門書で、予定配賦率・公式法変動予算・直接原価計算などを解説してあるもの。
上記【資料3】の論点を、当然の如く記述している専門書は、根本的なところで大きな勘違いをしている、と断言していいでしょう。 例えば、【資料3】の 1. や 2. は、企業活動を1次関数の単利計算構造で解き明かそうとするもの。 しかし、次の受賞論文で論証したとおり、企業活動は、複利計算構造で読み解くのが正しい。
【資料4】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

【資料3】1.の(単利計算構造の)損益分岐点分析(CVP分析)を駆逐するために、【資料4】では(複利計算構造の)タカダ式操業度分析を提示しています。 また、【資料3】2.の(単利計算構造の)公式法変動予算を駆逐するために、【資料4】では(複利計算構造の)タカダ式変動予算を提示しています。
複利計算構造を内蔵した企業活動を、単利計算で読み解こうとする管理会計原価計算などの専門書は、どうにも「うそっぽい」。 個人の所得だけでなく、企業業績にも、雲泥の差を生じさせるといっていいでしょう。

dマガジン楽天マガジンAmazonUnlimited


dマガジン
楽天マガジン
AmazonUnlimited


雑誌読み放題の御三家といったところ。 表題3種のうちの1つを契約していたのですが、最近、解約することにしました。
要は、読み疲れ。
日経テレコンなどを毎日読んでいるだけでも、読み切れないというのに。
どこかで取捨選択をしていかないと。
先日放映されたTBS『マツコの知らない世界』で、耳学問というか座学というか、そういう上っ面の知識を、専門家ぶって開陳しようとしたシロウトさんの話が、番組の意向で早送り(省略)されていたのには笑ってしまった。
あのまま、シロウトの個人的見解や価値観を押しつけがましく聞かされていたら、視聴するのをやめていたことでしょう。
専門家の肩書きというのは、偽のニュースや情報を取捨選択するにあたって、それなりに重要なのだなと、再認識したのでした。

『赤い盾ロスチャイルドの謎』広瀬隆


『赤い盾』
ロスチャイルドの謎
広瀬隆


長期的にはテンソル解析のマスターを目的としながら、中期的には何に取り組もうかと『クルーグマン ミクロ経済学』を読んでいるとき、ふと興味を持ったのが上掲書。
上巻501ページ、下巻507ページの超大作。 しかも、二段組みときたもんだ。
東京神田の古本屋街で見つけて、迷うことなく購入しました。
東北新幹線ではなく、東京駅発の各駅停車に乗って、小山駅までひたすら読み耽る。
収録されている家系図を見ているだけでも飽きません。 歴史って、こういうふうに紡がれていくのだなと。
年内に下巻までを読み終えられるのだろうか。 ページを行ったり来たりして、まだ半分も読み進められない。

ビットコインの投資尺度に消費税などの税制動向を盛り込む


ビットコインの投資尺度に
消費税などの税制動向を盛り込む


2017年7月6日付の日本経済新聞では、相変わらずビットコインの高騰ぶりを囃し立てる記事が掲載されていました。
【資料1】日本経済新聞2017年7月6日付

仮想通貨ビットコインの価格が急騰している。

ビットコインの価格は6月中旬につけた3000ドルの大台から1割強下落したが、なお年初の3倍の水準。

ビットコインなどの仮想通貨に投資尺度がないことは、次の関連ブログで紹介したとおり。
【資料2:関連ブログ】
「投資尺度がない」というのは、創意工夫のない者の主張。 仮想通貨に、「タカダ式確率微分方程式」を当てはめると、案外うまくいくことは、上記【資料2:関連ブログ】で紹介したとおり。
その、タカダ式確率微分方程式を組み立てるにあたり、かなり悩んだのが、法人税や消費税などの、税制改正の動向でした。 2017年6月30日まで、ビットコインなどの仮想通貨に係る売買に関して、消費税法上は特段の定めがありませんでした。 ところが、同年7月1日以降、非課税取引となりました。 (なお、平成29年改正 消費税法施行令 附則8条を参照) となると、2017年6月30日までに、ビットコインなどの仮想通貨に大量の駆け込み需要が発生するであろうことは、前年(2016年)のうちに容易に予想できました。
不確実な経済事象を予測するのは困難ですが、制度改正は確実に拾い集めるべし。 それが、投機と投資の違い。 特に税制改正は、株式市場や為替市場などに大きな影響を与えます。 本ブログを丹念に読んでもらえれば、至る所にヒントを散りばめています。
投資尺度といっても、大袈裟に考える必要はありません。 ちょっとした税制改正の動向を、確率微分方程式に盛り込めればいい。 いったん盛り込んでしまえば、人工知能AI のほうが、解析処理に優れているのでしょう。 ただし、盛り込むかどうかという事前の判断は、ヒトの主観のほうが優れているようです。 そこが投資尺度として通用するかどうかの分かれ目になります。

『ジェリーフィッシュは凍らない』市川憂人


ジェリーフィッシュは凍らない』
市川憂人


第26回鮎川哲也賞受賞作。
帯に、「21世紀の『そして誰もいなくなった』登場!」とあるとおり、冬山に不時着した飛行船内で起きる密室殺人事件を描いています。
ジェリーフィッシュ」というのは、クラゲのこと。 それが飛行船となって、空を飛ぶ。
カタカナの外国人名ではなく、日本人名のほうが読みやすかったかな、と思う。 外国という設定のほうが、「山越え」の理由になるのでしょう。
末尾に収録された、選考委員の選評も必読です。
次点に泣いた作品に対する批評として、「視点人物が定まらない」というのが、ありました。
原作がTVドラマや映画化されるほどの人気作家であっても、結局、直木賞をとれないのは、「視点人物が定まらない」表現に難があるのかなと。

公認会計士高田直芳:アナリストの受難と空売り投資家の功罪


アナリストの受難と
空売り投資家の功罪


日本経済新聞で、2017年6月28日と29日にわたり、「アナリスト受難の時代」という記事が掲載されていました。
世界中で毎日8千本ものレポートが乱造されては、たとえ日本語に訳されたものであろうとも、1本でさえ読む気になれない。
近い将来、レポートの大半は人工知能AI が作成・編集し、それを人工知能AI がビッグデータとして集積し、その解析結果に基づいて人工知能AI が高速回転売買を仕掛けることになるのでしょう。
人の営む職業が、人工知能AI によって駆逐されるのも肯けます。
空売り投資家の存在も、レポートに対する不信感を増殖させます。
【資料1】 空売り投資家、日本標的に、伊藤忠・サイバーダイン株急落(真相深層)」 日本経済新聞2016年9月8日付

上場企業の業績などに疑義を唱えるリポートを公表し、株価下落でもうける新手の投資家が日本企業を標的にし始めた。

自らは事前にその企業の株券を借りて売却(空売り)し、株価が下がれば買い戻して利益を得る。(略)

米国ではこうした空売り勢は珍しくない。現実に不正会計問題につながった例もある。(略)

今回の空売り勢は財務諸表などを基にリポートを作成した。

日本取引所グループインサイダー取引などに目を光らせる自主規制法人幹部は「公表情報に基づいたリポートで、しかも空売りしていると自らのポジションを宣言している。一般論だがインサイダーとは言いにくい」と困惑気味だ。

「疑義を唱えるリポート」には、ヒトの意思が介在するので、人工知能AI によって踊らされるよりは、まだマシなほう。 しかし、このようなレポートが蔓延(はびこ)れば、良質のレポートは見向きもされなくなる。 アナリストの世界にも、グレシャムの法則「悪貨は良貨を駆逐する」が当てはまるようです。
上掲の日経記事「アナリスト受難の時代」では、次の文章がありました。
【資料2】「アナリスト受難の時代(下)」日本経済新聞2017年6月29日付

アナリストの苦境ぶりは日本にも共通している。

規制強化で企業調査が難しくなり、業績を予測する従来の手法は通用しなくなった。

業績を予測するのが難しくなった要因として、私(高田直芳)から、次の3点を指摘しておきます。
1つめは、前世紀(20世紀)の前半から今世紀(21世紀)に至るまで、100年以上もの間、業績を予測するための手法として、CVP分析(損益分岐点分析)しか存在しなかったことを指摘できます。 CVP分析(損益分岐点分析)というのは、1次関数に基づく単利計算構造基づいて企業業績を予測する手法です。 ところが、現実の企業活動では、次の【資料3】に示す事実を観察することができます。
【資料3】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。
つまり、企業のコスト構造の本質は、複利計算構造にあることがわかります。 それを論証したのが、次の受賞論文です。
【資料4】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

複利計算構造を内蔵する企業活動を、単利計算構造のCVP分析損益分岐点分析)で業績予測しようというのは、専門家として任務懈怠といえるでしょう。 100年以上も「創造と革新」を怠っては、「受難の時代」も当然だといえます。 なお、企業のコスト構造を複利計算で描く手法は、私(高田直芳)のオリジナルであり、著作権法上、誰も二次使用できないことを警告しておきます。
2つめは、国際会計基準IFRS基準)の存在です。 IFRS基準を採用する上場企業は、今後、増えることがあっても、減ることはありません。 IFRS基準の厄介なところは、会計処理や表示方法に各社のオリジナリティが反映され、他社との業績比較が困難になりつつあることです。 1社単独での分析が要求される。 その場合、CVP分析(損益分岐点分析)などに基礎を置いた管理会計や経営分析は、まったく役に立たないといえるでしょう。
3つめは、「確率・統計」に対する無知無理解です。 現代の管理会計や経営分析の本質は、「決定論」にあります。 決定論で、将来の不確実性を予測するのは不可能です。 決定論というのは、ニュートン力学からアインシュタイン相対性理論に至るまでの古典物理学と同じ。 →「ウィキペディア 古典物理学」を参照。 その例に倣えば、現代の管理会計や経営分析は、古典派会計学と呼ぶに相応しい。 現代物理学は、量子力学を中心とした「確率論」にあります。 それを会計の世界に応用しようと考えて、私が創始したのが会計物理学。 中学生の算数にとどまり、タカダ式確率微分方程式などを「おぞましい」と考えている人たちが、企業業績の将来を語ろうとするのは「おこがましい」。

公認会計士高田直芳:『スクランブル』若竹七海

男からすれば、女子校というのは畏れ多きもの。 う~ん、なるほどなぁ、と納得ずくのミステリーでした。

女子校のモットー『教養も学歴もあるが、体制に都合の悪いことは何にも知らない』を誇らしく実践している一般の生徒たち

いや、それは建前でしょうけれど。

家族でも伝わらないことってあるんだよね。

親に相手を見つけてもらうのってどうしても嫌なんだけれど、そこがわかってもらえない。

有り体に言うと、まず先に親が気に入った男となんか、寝る気になんないんだ。

親と寝るみたいな感じで。

6人の女子高校生たちが、軽口を叩きながら、校内のシャワールームで起きた殺人事件の真相を、最後の最後で解き明かす。
個々のプロットも素晴らしい作品でした。

公認会計士高田直芳:仮想通貨の会計ルールと株主総会の季節


仮想通貨の会計ルールと
株主総会の季節


次の【資料1:関連ブログ】は、2017年6月11日付。
【資料1:関連ブログ】
その翌々日に、日本経済新聞で「ビットコイン3000ドル突破、投資家に聞く―荒い値動き、投資尺度見当たらず」というタイトルの記事が掲載されていました。
日経はいまだ「見当たらず」のようです。 「いや、あるんだな、それが」というのが、【資料1:関連ブログ】の所見です。
6月22日に、「仮想通貨に会計ルール、9月メド草案、時価評価など議論」という記事を見かけました。 塩漬けにして嘆き悲しむ人が急増する前に、ルールを定めておくのは、よいことです。 会計ルールというのは事後評価ですから、このルールが定められたからといって、ビットコインなどに投資尺度がないのは従前通り。 日本経済新聞で同じ6月22日に、「仮想通貨トラブル急増、『必ず値上がり』高齢者勧誘」という記事も掲載されていました。 投資や投機は、自己責任であることを、お忘れなく。
6月29日は、株主総会開催が集中する日。 仮想通貨には値上がり期待しかないけれど、株式には株主優待というのがあります。 おまけに、株主総会に出席すると、手土産がもらえる。 ところが、最近は、それが中止になりつつある。 欠席株主との公平性を保つためだとか。 何もかもがインターネットで対応できる時代。 投資も味気なくなりました。

公認会計士高田直芳:斯界の権威や第一人者たちを人差し指1本で投げ飛ばす


斯界の権威や第一人者たちを
人差し指1本で投げ飛ばす


全米オープンゴルフが開催されていた週末、テレビ観戦しながら、次の書籍をつらつらと読んでいました。
上掲書は、青チャートの最新版ではありません。
最新版は「数学C」を欠いた「数学Ⅲ」であり、それでは不十分と考えて、私(高田直芳)は「数学ⅢC」を利用しています。
上掲書267ページに、「微分方程式の解法」の1つとして、次の【資料1】にある「変数分離形」が紹介されています。
【資料1】チャート式 基礎からの数ⅢC 改訂版』267ページ

変数分離形 ……(1)の解法

(1)の両辺を について積分して

すなわち

これを解いて の形の一般解が得られる。

以下、権威主義の前で土下座をしている人たちには、まったく理解できない話をしていきます。
次の【資料2:関連ブログ】では、その冒頭に「タカダ式コスト関数(タカダ式費用関数) 」を提示しています。
【資料2:関連ブログ】
「タカダ式コスト関数(タカダ式費用関数) 」は、何の根拠もなく、こじつけで編み出したものではありません。 上記【資料1】にある「変数分離形」で導くことができます。 それを以下で証明してみましょう。
売上高を 、総コスト(総費用)を とします。 売上高の微増 に対し、総コスト(総費用)が だけ微増するとします。 コストの微増分 は、総コスト(総費用) に比例し、売上高の微増 に比例するので、比例定数を とすると、次の式になります。
【資料3】

比例定数 を、【資料2】では「予算係数」と定義しており、この逆数が「予算操業度売上高」になります。 予算操業度売上高(比例定数 の逆数)は、製造業・流通業・サービス業の別なく、「操業度としての予算」となるものです。
上記【資料3】は、次の式に書き換えられます。
【資料4】

上記【資料4】の微分方程式が、【資料1】の「変数分離形」です。 上記【資料4】は次の【資料5】のように変形して、左辺を だけで書き表わし、右辺を だけで書き表わすことができます。
【資料5】

上記【資料5】の両辺を積分すると、【資料6】になります。
【資料6】

上記【資料6】の積分を実行すると、【資料7】の式を得ます。
【資料7】

上記【資料7】は、【資料1】の一般解 に対する特別解になります。 一般解や特別解の意義については、『チャート式 基礎からの数ⅢC 改訂版』266ページ参照。
上記【資料7】は対数の式であり、これを指数の式に直すと【資料8】になります。
【資料8】

初期条件を とします。 この場合の初期条件とは、売上高がゼロの場合( )でも発生するコスト、すなわち「固定費」のことです。 固定費といえば、会計の専門家たちは「売上高がゼロでも発生するコスト」というように、なんとかの一つ覚えの定義を繰り返します。 微分積分の世界では、固定費は「初期条件」のことなのです。
CVP分析損益分岐点分析)という愚論と混同されては迷惑なので、ここでの初期条件を、「固定費」ではなく、「基準固定費」と呼びます。
【資料9】

上記【資料9】で求めた積分定数 を【資料8】に代入すると、【資料10】になります。
【資料10】

上記【資料10】を描いたのが、次の【資料11】にある曲線ABCDEです。
【資料11】
画像
上記【資料11】の曲線ABCDEは、縦軸上の点A(基準固定費)を起点として、複利関数 で描かれています。 次の関連ブログで紹介したように、富士山の稜線と同じです。
【資料12:関連ブログ】
上記【資料11】の特徴は、単に複利曲線を描いているにとどまりません。 原点Oから、右上がりの直線OBE(売上高線)を描くことによって、次の連立方程式となります。
【資料13】

上記【資料13】の連立方程式に、経済学の利潤最大条件(限界収入MR=限界費用MC)を当てはめることにより、【資料11】では次の4種類の売上高を表示しています。
【資料14】

  • 損益操業度売上高 (点H)

  • 予算操業度売上高 (点J)

  • 最大操業度売上高 (点K)

  • 収益上限点売上高 (点L)
上記【資料11】や【資料14】は、会計学に、数学・経済学・物理学などのノウハウを投入して導き出したものです。
企業のコスト関数(費用関数)は「複利曲線 で描かれる」という命題は、次に示すように、現実の企業活動を観察することによっても裏付けられます。
【資料15】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。
以上の論旨は、次の受賞論文で詳しく説明しています。
【資料16】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

数学の証明においても、また、現実の企業活動を観察した経緯においても、タカダ式コスト関数(タカダ式費用関数) は、よく整合していると自負するものがあります。 同じような証明ができるのか、学界の権威や実務界の第一人者たちよ。

公認会計士高田直芳:富士山はなぜ美しいのか


富士山は、なぜ、美しいのか

仕事柄、東北新幹線や東海道新幹線は、かなりの回数を利用します。 先日、新富士駅のホームに降り立ったとき、晴れ上がった空に、富士山を仰ぎ見ました。
富士山は、なぜ、美しいのか。 下掲書69ページにおいて、富士山は成層円錐火山であり、その稜線が対数曲線を描くからだと、その理由が説明されています。 自称「曲線愛好家」としては、遠くに富士山を眺めるだけで満足まんぞく。 アウトドア派ではないので、山に登ろうとまでは思いません。
富士山は一時期、「不法投棄の山」と呼ばれたことがあります。 世界遺産に登録されて、ゴミは一掃されたのでしょうか。 個人的には、一掃されたゴミはどこへ消えたのか、ということに関心があります。 マスコミは、事件が起きるたびに、「何とかならなかったのでしょうか」と無責任な批判を繰り返す。 例えば、目の前に山積みされたゴミを消すために、どれだけのものが犠牲になっているのかを、マスコミや世間は知らない。 批判するだけ批判して、眼前の風景がキレイになったらそれで満足してしまう。 その裏で何が行なわれているのか(隠蔽されているか)、知らないんだよなぁ。

公認会計士高田直芳:会計学の源流は江戸時代の和算にあり


会計学の源流は
江戸時代の和算にあり


次の書籍を読んでいて、つくづく痛感したことがあります。 日本で語られている会計学は、江戸時代の和算の延長線上にあることを。
上掲書は、「経済数学」と謳ってはいるものの、数式はほとんど登場しません。 縦書きでもよかったのではないかな、と思えるほど。
経済学・数学・物理学に関する話題をてんこ盛りにして、圧倒的な文章量で、読む者を魅了します。
ケインズ経済学を学んだところまでで社会に出てしまった人は、先の関連ブログで紹介した『日本経済図説』が副読本として役立つでしょう。
経済学は、物理学や数学からのノウハウの流入が凄まじい。 それに引き換え、会計学は、経済学や物理学などから見向きもされない。 現代の会計学は、関孝和(1642~1708)などが展開した「和算」の流儀を受け継いでいるといえます。 他の分野から影響を受けることなく、他の分野へ影響を及ぼすこともなく。 ひたすら重箱の隅をほじくる学問体系。 古典派会計学と呼ぶに相応しい。

公認会計士高田直芳:『日本経済図説』宮崎 勇


『日本経済図説』
宮崎 勇


かなり気合いを入れて読まないと、本を閉じた瞬間に忘れてしまう。 ただし、右側に本文があって、左側に図表があるという、斬新な構成なので、本を閉じても図表のほうが記憶に残ります。
だらだらとした文章を書くだけなら、誰でも書ける。 図表とセットになっているところに、この書籍のすごさがある。

先日ある小学生から

「ボクが綺麗な紙に、上手に1000円と書いて持っていっても、店で100円の物も売ってくれない。クシャクシャになった1000円を持っていったら100円の10倍のものを黙って売ってくれた。どうしてなの」

と聞かれた。 〔宮崎 勇『日本経済図説』

日本銀行券は──」などと説明しても、子どもは納得してくれない。 難しいことを、やさしく説明する行為ほど、難しいものはない。

公認会計士高田直芳:『ヒポクラテスの誓い』中山七里


ヒポクラテスの誓い』
中山七里


非常に面白かった。 医療関係者にとっては、「とんでも本」なのでしょうけれど。
先に読んだ『図書館戦争』も、憲法学者などからすれば「とんでも本」になります。
「あり得ない話」だとしても、まぁ、いいじゃないですか。 余暇を快適に過ごすための、エンターテインメントとして楽しめれば。
セリフの端々に、作者として必死に考えた跡があって、これが素晴らしい。

恥を掻き、己の到らなさを曝け出されても、次に繋げるために学習の機会を逃さない。そういう人間は必ず前に進める。

いったんは立ち止まったとしても、すぐにまた正しい道を目指すことができる。

中山七里『ヒポクラテスの誓い』

部下にとって一番不幸なのは、暴君のような上司に当たった時ではない。

無能な上司に当たった時でもない。

責任を取りたがらない上司に当たった時が最悪なのだ。

中山七里『ヒポクラテスの誓い』

公私混同は真琴が一番嫌う言葉の一つだった。

いい齢をした大人、特に公務員と呼ばれる大人たちが公務に私事を持ち込んでニュース沙汰になる度、顔を顰めたものだ。

公務員の給料は税金を財源としている。それなのに私事を持ち込み、あろうことか肩書きや立場を私利私欲に利用している輩が存在している。

中山七里『ヒポクラテスの誓い』
以前、年金事務所を訪れたとき、隣のブースで怒鳴り声が聞こえた。 「オレを誰だと思ってるんだ。△△県の〇〇部長を務めた男だぞ!」 退職後にも、「元〇〇出身」という肩書きを振り回すのは、公務員に共通する本性のようです。 はいはい、そうなんですか。 △△や〇〇の固有名詞は、今でも、よぉく記憶にとどめていますよ、元部長さん。

公認会計士高田直芳:ビットコインの投資尺度タカダ式操業度分析タカダ式確率微分方程式


ビットコインの投資尺度
タカダ式操業度分析
タカダ式確率微分方程式


2017年5月30日付の日本経済新聞『真相深層』では、「ビットコイン、危うい急騰、日本の個人マネー流入、投資尺度なく価格乱高下」というタイトルの記事が掲載されていました。
ビットコインに投資尺度、ありやなしや。
2014年に、仮想通貨取引所のマウントゴックスが経営破綻したとき、個人的に試してみようと考えたのが、ビットコインの投資尺度に「タカダ式確率微分方程式」を使えないか、ということでした。
「タカダ式確率微分方程式」というのは、次の【資料1】の受賞論文で述べている「タカダ式操業度分析」などに、【資料2:関連ブログ】で紹介している「ブラックショールズ方程式」を組み合わせたものです。
【資料1】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

【資料2:関連ブログ】
当初、ドルやユーロなどのFX投資に、「タカダ式確率微分方程式」を当てはめてみましたが、収支トントンのまま。 理由は、為替相場には、「双方向性」があるからです。 すなわち、円安でも円高でも、得になったり損になったり。 それに対し、ビットコインは、価格が上昇すれば含み益が膨らむ「偏向性」があり、株価と同じ性格です。 複利的に増殖し、複利的に減衰する過程では、「タカダ式確率微分方程式」に内蔵された「タカダ式操業度分析」が強く作用します。
上記【資料1】で述べている「タカダ式操業度分析」単体は、企業の連結財務諸表(貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書)を利用するものであり、決算書のない為替相場ビットコインでは使えない。 また、「タカダ式操業度分析」や「最適資本構成タカダ理論」などは「決定論」であり、将来の不確実性には対処できない。 そうした弱点を補完してくれるのが、「ブラックショールズ方程式」です。 不確実性に富んだ複利曲線上のどこに、経済学の利潤最大条件「限界収入MR=限界費用MC」が現われるのか。 「決定論」に「確率論」を加味したのが、「タカダ式確率微分方程式」です。 なお、「タカダ式操業度分析」や「最適資本構成タカダ理論」については、上記【資料1】の受賞論文のほかに次の拙著を参照。 「タカダ式操業度分析」だけではうまく立ち回れなくても、「ブラックショールズ方程式」を加味した「タカダ式確率微分方程式」のほうは、ビットコインでうまく機能するのではないか、と当時(2014年頃)考えました。
案の定、昨年(2016年)まで、ビットコインに対する「タカダ式確率微分方程式」は、「買いのシグナル」。 ところが、今年(2017年)になると、「タカダ式確率微分方程式」は一転して「売りのシグナル」。 「なんでかなぁ~」と思っていたところへ、冒頭の日経記事(2017年5月30日付)を見かけたのでした。 なるほど、ここが潮時なのか。 冒頭の日経記事では、800万円の元手を3億円にまで膨らませた「にわか長者」の話があったので、ここが「利益確定」の頃合いなのでしょう。 これ以上、欲をかいては、元も子もなくします。
株式市場や為替市場では、アルゴリズムビッグデータ人工知能AI を組み合わせた超高速短期売買が主流。 ヘッジファンドの経済力に、個人が対抗できる余地はありません。 経済新聞や経済雑誌では、相も変わらず「高ROE低PER銘柄を発掘せよ」という。 そんな都合のいい銘柄があるわけない。 情報不足の個人投資家は、決算番付や決算ランキングに掲載されている銘柄に頼りたくなる。 残念ながら、これは昔から「手を出してはいけない銘柄一覧」です。 冒頭の日本経済新聞では、ビットコインに投資尺度はないという。 いや、あるんだな、これが。

公認会計士高田直芳:多読の勧め~今日は「ミリカンの油滴実験」まで~


多読の勧め
~今日は「ミリカンの油滴実験」まで~


3月決算会社の監査や税務を無事に乗り切って、このところ専門書を買い漁っています。 といっても、経済学書であれば、次の3冊で十分です。
マンキュー経済学Ⅰミクロ編
N.グレゴリー マンキュー
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『マンキュー・ミクロ経済学』は、2017年6月8日付の日本経済新聞『春秋』でも取り上げられていました。 クルーグマン教授とスティグリッツ教授は、安倍総理の経済顧問みたいな存在(2017年5月18日付の日本経済新聞)。 日本人は、ノーベル賞という権威が大好きだからなぁ。 その権威の言に乗って、昨年、ヘリコプターマネーでもばらまくかと心配していましたが、そういう事態にはならないようです。
税法については、この6月に新刊が続々登場。 法人税所得税などは、隔年で買い換えることにしています。 そうしないと、整理しきれない。
経済学や会計税務以外で買い漁っているのは、物理学や数学などの自然科学系の専門書。 三角関数微分積分・行列関数がいっぱい、いっぱい。 私はその道の専門家ではないので、取り立てて紹介するものではありません。 現在の高校数学では、行列を習わないのだとか。 「習わなかったから、わかりません」というのは、実務では通用しません。
某企業の部長さんから聞いた話。 少し前の若手社員は、ミスをしたとき「それは学校で習いませんでした」という答えたかたをした。 今の若手社員は、「それは知っていました」と答えるらしい。 知っていたのなら、ちゃんとやれよ! と怒鳴る言葉を飲み込む部長の心境を察したい。
さて、経済学書は上掲の3冊以外は不要ですが、自然科学系は読んでみないとわからない。 10冊のうち、理解できるのは1冊くらいのペース。 最近では、「ミリカンの油滴実験」を理解するのに、どんだけ費やしたか。 今年の夏は、多読です。