公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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政府の成長戦略はROEに駄目出ししてROAへと舵を切る


政府の成長戦略は、ROEに駄目出しして
ROAへと舵を切る


2017年8月3日付の日本経済新聞では、次の記事が掲載されていました。

【資料1】日本経済新聞「真相深層」2017年8月3日

政府が6月に公表した成長戦略「未来投資戦略2017」は、企業の稼ぐ力を測るモノサシの一つである「総資産利益率(ROA)」の改善を新目標に掲げた。

上記【資料1】にある「未来投資戦略2017」については、次の【資料2】のサイトを参照。 その「全体板」114ページに、【資料3】の文言が記載されています。

【資料2】
【資料3】「未来投資戦略2017」

大企業(TOPIX 500)のROAについて、2025年までに欧米企業に遜色のない水準を目指す。

経済産業省の主導のもと、2014年に「持続的成長への競争力とインセンティブ」が公表されて以降、オカミの威光に土下座するかのごとく、企業統治改革の現場では、猫も杓子も「ROEの向上」が叫ばれてきました。 ところが、2014年のレポートに名を連ねた人たちや経済産業省のメンツなどを、あっさり潰す形で、新たな指標(ROA)が2017年6月に突如として登場。 上記【資料1】の記事にもあるように、上場企業などの間で戸惑いの声が広がるのも、当然だといえるでしょう。


上記【資料1】の記事では、ROE(自己資本利益率)と、ROA(総資本利益率)の比較が述べられています。 要約すると、次の通り。

【資料4】
  1. ROEは、株主目線の指標である。
    • ニッポンの企業は、株主に報いる以前に、事業の収益性が低い、という問題点を抱える。

       

    • その問題点を隠すために、上場企業の中には、借金で調達したカネで自社株を買って消却し、それをテコ(財務レバレッジ)にして、ROEが一気に改善されたかのように見せかける事例が横行した。
  2. ROAは、従業員目線の指標である。
    • ROAの分母である総資産は、株主の持ち分(自己資本)だけでなく、負債(他人資本)も用いて、企業が長年築き上げてきたもの。

       

    • すべての資産を活用して、どれだけ効率的に稼いでいるかを測定するには、ROEよりも、ROAのほうが優れている。

ROEROAの関係を式で表わすと、次の【資料5】の通り。

【資料5】

自己資本利益率ROE

=(総資本利益率ROA)×(財務レバレッジ

上記【資料1】の記事では、【資料5】の式を利用して、ROEの問題点を次のように述べています。

【資料6】日本経済新聞「真相深層」2017年8月3日

日本企業は内部留保が厚く、財務レバレッジが低いと思われがちだ。

実際は海外企業とほぼ変わらず、問題はROAの低さにある。

ROEだけを目標にすると、低収益という最大の問題を覆い隠してしまう恐れがある。

上記【資料6】にある「内部留保」や、【資料4】にある「自社株消却」や「他人資本」の問題については、次の関連ブログを参照。

【資料7:関連ブログ】

 

 

ROA(総資本利益率)と一口にいっても、次の2種類があります。

【資料8】

 

 

法人税等の税効果を考慮すると、【資料8】1. の総資本当期純利益率よりも、同 2. の総資本営業利益率のほうが優れていることを、次の拙著124ページで説明しています。

ROEの分母にある自己資本を、総資本に置き換えれば、ROAになるだけの話だろう、と安直に考えると、税効果で足をすくわれてズッコケますからね。 また、ROEやROAには、「弾力係数」という自壊装置があって、これが作動すると業績を読み誤る可能性があることは、次の拙著260ページで説明したとおり。

ROEやROAが抱える自壊装置を封じるために開発したのが、次の拙著248ページにある「戦略利益」という概念です。

戦略利益の基礎となる理論が、次の受賞論文にある「タカダ式操業度分析」です。

新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

上場企業諸君、これ以上、恥をかかないように、警告しておきます。


2014年以降、産業界で広く唱えられた「ROE経営」は、次の関連ブログで紹介したように、経済産業省が音頭を取ったもの。

【資料9:関連ブログ】

上場企業の多くが、経済産業省の音頭に乗せられて木に登ったものの、突如としてハシゴを外された、といったところ。 朝にROEを発令したと思っていたら、夕べになってROAに改める。 これを、朝令暮改といいます。 ニッポンの企業には主体性がなく、オカミの威光に恐れおののきながら行動する傾向があるので、朝令暮改の政策には戸惑いの声が上がることになる。


「官製ROE」に、へいこら、へいこらしていた上場企業は、今度は「官製ROA」に、へいこら、へいこらするのだろうな。 会計の専門家はというと、やれROEだ、それROAだと、他人のフンドシを抱えて右往左往するばかり。 桟敷席にいる投資家やアナリストは、やいの、やいのと大騒ぎだぜ。

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株価や仮想通貨のトレンドラインにタカダ式操業度分析を適用する


株価や仮想通貨のトレンドラインに
タカダ式操業度分析を適用する


今回は、ビットコインの話題から、国内総生産(GDP)を経由して、株のロウソク足で描かれるトレンドラインまでを見すえた話です。
2017年8月14日付の日本経済新聞では、次の記事がありました。
【資料1】日本経済新聞「動かぬ個人資産1800兆円」2017年8月14日

都内のIT企業に勤める34歳の男性会社員は3年半前、保有していた株と不動産を売却し800万円を仮想通貨につぎ込んだ。

ビットコイン」と「イーサリアム」の時価は昨年後半から急上昇し今年5月には保有額が3億円を超えた。40倍もの値上がりだ。

ビットコインの分裂騒動で6月以降に相場が下がったが、再び買いに転じる機会をうかがう。

いままで株式投資やFX投資に資金を投じてきた人にとっては、地団駄を踏むような話です。
それはともかく、上記の記事では、2017年6月にピークがあったことを示唆しています。 その事実を、次の関連ブログで紹介しました。
【資料2:関連ブログ】
上記【資料2:関連ブログ】で紹介した日経記事では、2017年6月12日に、ビットコインがピークに達した図表が掲載されていました。 ピークに達した6月12日は、私(高田直芳)が創設した会計物理学によれば、次の図表の右上にある「収益上限点 E」に該当します。
【資料3】タカダ式操業度分析
画像
上記【資料3】にある収益上限点に至るプロセスに注目してみます。 この図表において、はじめのころ(点A → 点B)は、ちょろちょろとした増加傾向を見せます。 「これは儲かるぞ」となれば、FX投資などに見切りを付けたミセス・ワタナベが仮想通貨市場に殺到するため、ビットコインの価格は、点B → 点C → 点D → 点E へと急騰します。
なぜ、急騰するのか。 理由は、一攫千金を狙った人たちが、限りなくゼロに近い時間間隔( )で、無限大ともいえる取引数量をこなすからです。 仮想通貨市場だけでなく、株式市場や外国為替市場にも共通する性格です。 その性格を数式で表わすと、次の【資料4】になります。
【資料4】
上記【資料4】によって導かれる数を、「自然対数の底  」といい、微分積分の適用がきく「複利」として利用されます。 すなわち、【資料3】において、点A → 点B → 点C → 点D → 点E を駆け上がる曲線の正体は、「自然対数の底  を用いた指数関数」、すなわち「複利関数」になります。 これが、2017年6月まで、ビットコインが急騰していった理由です。
過熱した市場は、ずっと過熱しているわけではありません。 いずれは転換点を迎え、暴落します。 それが【資料3】の右上にある「収益上限点E」です。 上記【資料2】で紹介した日経記事は、2014年6月12日が収益上限点であったことを示していました。
上記【資料3】の「タカダ式操業度分析」は、唐突に導かれたものではありません。 タカダ式操業度分析を初めて世に問うたのは、2008年10月に出版した、次の書籍です。
【資料5】
タカダ式操業度分析は、2015年3月に、次の論文で賞を得ました。
【資料6】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

上記【資料5】や【資料6】よりも前の、会計の世界で絶対的通説として君臨していたのは、損益分岐点分析(CVP分析)と呼ばれるものでした。 損益分岐点分析は、1次関数( )の単利計算構造に基づいています。 1次関数( )では、市場が急騰する理由を説明できないし、急落する転換点も見出すことができません。 それを打破するために著わしたものが、【資料5】や【資料6】の著作物であり、【資料3】のタカダ式操業度分析です。
タカダ式操業度分析は当初、企業活動を説明するために編み出したものでした。 その後、マクロ経済学にも応用できることがわかりました。 2014年4月に出版した拙著『高田直芳の実践会計講座 経営分析入門』では、SNA産業連関表のデータを用い、次の【資料7】にある通り、国内総生産(GDP)にも複利計算構造が内蔵されていることを証明しました。
【資料7】
画像
次の関連ブログに、同様の図表を掲載しています。
【資料8】
ミクロ経済学マクロ経済学に、タカダ式操業度分析を適用できるのであれば、他にも応用がきくはずだ、ということで取り組んだのが、株式市場や為替市場にタカダ式操業度分析を適用すること。
ところが、これがうまくいかない。 なぜか。 上記【資料3】と【資料7】に共通するのは、縦軸・横軸ともに、金額ベースであること。 それに対し、株式市場や為替市場の横軸は、時間ベース(歳月)であること。 縦軸と横軸の単位が異なると、【資料3】の右上にある収益上限点を明らかにすることができないのです。
上記のタテとヨコの問題が、数ⅢCの教科書では、どうにも解けない。 「さぁて、どうしたものか」と考えあぐねているときに、東京・神田の古本屋街で見つけたのが、統計力学量子力学などの専門書。 前回のブログ(アマゾンの最安値保証の問題を批判する資格のない人たち)で引用した日経記事を、以下で再び引用します。
【資料9】日本経済新聞「DeepInsight」2017年8月16日

三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長は「21世紀の学校の教科書はコンピューター(物理)の進歩により、物理や化学、生物、経済学がボーダーレスに新結合した内容になる」と予測する。

リアルとバーチャル、モノとコト、自然科学と人文・社会科学、理系と文系が境界なく行き交い、組み合わさり、世界が一変するということだろう。

上記の意見に、「会計学」を加えたいものだ。 それを目指しているのが、本ブログのタイトルにもなっている会計物理学。
会計物理学に取り組んで気がついたことといえば──。 株式投資の世界に、「トレンド・ライン」という、テクニカル分析道具があります。 ロウソク足の上値や下値を、直線で結ぶヤツ。 ロウソク足をたどって描いた右上がりのトレンドラインは、【資料3】にある線分BE(損益操業度点から収益上限点までを結んだ直線)に、よく似ています。 また、【資料3】を左右に反転させたときの線分EBは、ロウソク足をたどって描いた右下がりの直線に、よく似ています。
上記【資料3】にある損益操業度点Bや、収益上限点Eが、どこにあるかを探るのが、会計物理学の世界。 「自然対数の底  」を用いると、見えないトレンドが、眼前に浮かび上がってくることがあります。
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アマゾンの最安値保証の問題を批判する資格のない人たち


アマゾンの最安値保証の問題を
批判する資格のない人たち


2017年8月16日付の日本経済新聞に、次の記事が掲載されていました。
【資料1】日本経済新聞2017年8月16日

公正取引委員会は15日、米アマゾン・ドット・コムのグループ会社が、価格や品ぞろえなどで競合他社と同等の待遇を出版社や流通業者に保証させる契約方法について、電子書籍販売でも撤廃したと発表した。

経済学の視点から、公正取引委員会の姿勢を「是」と評価するのは正しい。
しかし、会計学の視点から、公正取引委員会の姿勢を「是」と評価するのは誤り。 なぜなら、損益分岐点分析(CVP分析)に基礎を置く、現代の会計学の理屈では、アマゾンの最安値保証には何ら問題はない、という結論が導かれるから。
根拠は、次の3本の関連ブログを参照。
【資料2:関連ブログ】
同日付の日本経済新聞では、次の記事が掲載されていました。
【資料3】日本経済新聞「DeepInsight」2017年8月16日

三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長は「21世紀の学校の教科書はコンピューター(物理)の進歩により、物理や化学、生物、経済学がボーダーレスに新結合した内容になる」と予測する。

リアルとバーチャル、モノとコト、自然科学と人文・社会科学、理系と文系が境界なく行き交い、組み合わさり、世界が一変するということだろう。

上記の記事では、「会計学」は相手にされていないようです。 アマゾンの最安値保証を題材に、学問としての不明を恥じてはどうなのか。 会計でメシを食う者たちよ。
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会計物理学を用いたタカダ式生産管理方程式


会計物理学を用いた
タカダ式生産管理方程式


私(高田直芳)が創設した会計物理学を用いると、どういう生産管理方式を展開することができるのか。
その一端を、以下で紹介することにします。
【資料1】

(1) 

(2) 

(3) 

(4) 

上記【資料1】(1) 式は、タカダ式生産管理方程式と呼ぶべきもの。 陰関数で表わしています。
上記【資料1】(1)式にある は、単価です。
すなわち、総費用を、生産数量(または販売数量)で割ったものであり、両者を組み合わせたものとして、 で表わすことができます。
上記【資料2】(2) 式から (4) 式までは、需要曲線、生産数量、マシン時間、工数、在庫などを統制する方程式であり、次の関連ブログにある「会計物理学の公式集」を、「ああだ、こうだ」と駆使します。
【資料2:関連ブログ】
上記【資料1】(1) 式は2次関数ですから、その判別式を とすると、次の式が導かれます。
【資料3】

上記【資料3】が正となる範囲( )で、 (=単価)を設定すると、その のもとにおける、最適な生産数量や、適正な工数・在庫などを決定することができます。 上記【資料1】のタカダ式生産管理方程式や、【資料2】の公式集を用いると、人工知能AI やビッグデータに頼らずとも、おおよその見当を付けることができる、というわけです。
ただし、上記【資料1】(1) 式の最大の欠点は、決定論的方程式であること。 上記【資料】(2) 式から (4) 式までで標準偏差を用いたとしても、これらをまとめた (1) 式が、確率論的方程式になっていません。 決定論的方程式の特徴は、損益分岐点分析(CVP分析)や公式法変動予算で代表されるように、「作ったものは、すべて売れる」「売れば売るほど、無限の利益拡大が約束される」ことを前提としています。 現実の企業活動では、あり得ないっしょ。 これでは、管理会計論や原価計算論を得意気になって語っている連中と、その発想のくだらなさが変わらない。
【資料4:関連ブログ】
上記【資料1】のタカダ式生産管理方程式は、会計物理学の観点からすれば失敗作。 だから、ボツです。 これをキッカケに、タカダ式確率微分方程式へと舵を切り替えたのでした。
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公認会計士高田直芳:量子コンピューターと人工知能AI

2017年8月8日12付の日本経済新聞1面で、「量子」の文字が目に飛び込んできて、「おっ!と」思わず反応してしまいました。 このお盆休みに取り組んでいるのが、統計力学量子力学だったから。
そんなこんなで、「コミックマーケット」に行きたいと思いつつ、東京ビッグサイトまで出かけるかどうかは未定です。
さて、ある専門書を読んでいて、「おや?」と思ったのが、統計力学量子力学に本格的に組むこととなったキッカケです。
次の関連ブログで紹介した「ブラック・ショールズ・モデル」や「オイラーの公式」からは、納得できる一般公式や実務解が得られないから。
【資料1:関連ブログ】
残念なことに、微分方程式の解を得る一般的な方法というものは存在しません。 そんなこんなの閉塞状況下で出会った、統計力学量子力学です。 「シュレーディンガーの猫」から波動関数への展開に、悪戦苦闘。 「タカダ式操業度分析」「最適資本構成タカダ理論」「タカダ式キャッシュフロー方程式」などへ結びつける扉が、なかなか開かない。 次の関連ブログにある公式に、統計力学量子力学の確率方程式を利用するのは、いい着想だと思うのだけれどなぁ。
【資料2:関連ブログ】
仮でこしらえた関数は、仮想通貨相場でうまく再検証できたし。 いや、税理士公認会計士が取り組むべき問題ではないか。 いまから300年後くらいに、人工知能AI が気づいてくれるだろう。
単利計算構造の損益分岐点分析(CVP分析)や、同じく単利計算構造の公式法変動予算を得意気に振り回している諸君へ。 そんなものに取り組んでいては、人工知能AI に見下されるよ。 そう言い切れるのが、会計物理学に取り組むにあたってのインセンティブ。 次の関連ブログの【資料6】の前後で記述したように、拙著『決定版ほんとうにわかる管理会計&戦略会計』の、幻の草稿(第29章と第30章)は、いまだ闇の中。
【資料3:関連ブログ】
数学嫌い・会計嫌いが蔓延(はびこ)るようでは、如何ともしがたい。 ──と書きつつ、お盆休みは、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の視聴と、甲子園の熱戦観戦。 「ヒトの革新」をめぐる争いというよりも、大量殺戮といったところが、ちょっと苦手。
同日付の日本経済新聞「マネー研究所セレクション」では、次の記事がありました。
【資料4】日本経済新聞「マネー研究所セレクション」2017年8月12日

月1万円を目安にお金がかかる趣味とかからない趣味を分類するといいでしょう。「読書」「ゲーム・アニメ」などは比較的お金がかからない趣味です。

投資で得たアブク銭を、趣味に投じないことも重要です。 だって、投資で回収した資金を趣味に投じていては、会計物理学で最も重要な「複利」にならないもの。
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公認会計士高田直芳:ドルやユーロなどの為替相場は複利計算構造を持たないのか


ドルやユーロなどの為替相場
複利計算構造を持たないのか


次の関連ブログでは、株価・地価・仮想通貨などには複利計算構造が内蔵されているので、「自然対数の底e」を用いた複利曲線を描くことができる、と述べました。
【資料1:関連ブログ】
上記【資料1:関連ブログ】のうちのいくつかで、ドルやユーロなどの為替相場に、複利計算構造を見出すのは難しい、と述べました。
為替相場にも、複利計算構造は内蔵されているはずなのです。 しかし、それを観察するのは難しい。 なぜか。
複利計算には、次の【資料2】で示すとおり、増殖関数と減衰関数という2種類があります。
【資料2】
  • 増殖関数  
  • 減衰関数  
円安を増殖関数とするならば、円高は減衰関数になります。 為替相場では、増殖関数と減衰関数とが混じり合ってしまう。 複雑に入り組んだ複利計算構造を解きほぐすのは、至難の業です。 まぁ、損益分岐点分析(CVP分析)という「単利計算構造」に毒された人たちにとっては、理解の範疇外でしょうが。
次の関連ブログでは、タカダ式為替感応度というものを紹介しました。
【資料3】
上記の為替感応度の詳細は、次の拙著を参照。 為替相場の感応度は、わかるのだけれどねぇ。 上記【資料1:関連ブログ】で紹介した「収益上限点」を、ドルやユーロの為替相場で見つけるのは難しい。
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公認会計士高田直芳:株価や地価や仮想通貨は、なぜ、複利曲線を描くのか


株価や地価や仮想通貨は
なぜ、複利曲線を描くのか


次の【資料1:関連ブログ】では、その下にある【資料2】の日本経済新聞夕刊の記事をネタに、仮想通貨が急騰 → 暴落する理由を説明しました。
【資料1】
【資料2】日本経済新聞夕刊2017年8月2日
上記【資料1:関連ブログ】では、上記【資料2】の日経記事で描かれているビットコインの価格推移表を見ただけで、そこに描かれている曲線は「複利曲線だ」と決めつけてしまいました。 なぜ、ビットコインの価格推移表で描かれている曲線は、複利曲線だといえるのか。
複利というのは、元金から発生する利息のすべてを、元金へ繰り入れることをいいます。 これにより、キャッシュが、雪だるま式に増加していくことになります。 1年に、1回の複利にとどまらず── といった形で、時間の間隔を無限小に近づけて、複利計算の回数を無限大にしていくと、どうなるか。 答えは、「自然対数の底e」に収束することになります。 この「e」は、複利を表わします。
仮想通貨市場は、どうなのか。 この市場では、無数の人たちが、ビットコインを対象物として、売りと買いを頻繁に繰り返しています。 無数の人たちが集まれば、その市場で行なわれる入金と出金は、時間軸がゼロに近い間隔で、無限大の回数にのぼります。 その結果、【資料2】の価格推移表にあるとおり、反り返った形状の複利曲線が描かれる、というわけです。
複利計算の仕組みは、企業活動のあらゆるところで観察することができます。
【資料3】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。
つまり、企業のコスト構造の本質は、複利計算構造にあることがわかります。 その発想に基づいて描いたのが、次の【資料4】に示すタカダ式操業度分析です。
【資料4】タカダ式操業度分析
画像
上記【資料2】の日経記事で描かれている曲線が、【資料4】にある複利曲線ABCDEと同じ性質を持ったものであることを確認してみてください。 上記【資料4】の図表は、次の受賞論文5ページに掲載したものであることを紹介しておきます。
【資料5】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

仮想通貨に限らず、株価や地価(不動産価格)で、【資料4】にある複利曲線ABCDEを描くのは、とても簡単。 難しいのは、将来において、株価や地価や仮想通貨が、どのような複利曲線を描くのか、ということを予測する点にあります。 ポイントは、【資料4】の右上にある「収益上限点E」が、1か月後、半年後、1年後、どこに現われるのか、にあります。 それを見抜くのが、【資料1:関連ブログ】などで説明しているタカダ式確率微分方程式です。 こうした一連の体系を、会計物理学と呼んでいます。
現代の管理会計や経営分析にも、ディスカウント・キャッシュフロー法(DCF法)といった形で、複利計算の理論が語られます。 ただし、DCF法は、1年に1回か、半年に2回程度の、「とびとびの複利計算」を行なうのが関の山。 時間軸を限りなくゼロに近づけて、複利計算の回数を無限回数行なう、という発想はありません。 設備投資の経済性計算のレポートを見るたびに、何とかの一つ覚えみたいに、DCF法が登場する。 だから、コンサルティングファームは自らの看板の大きさだけを競い、クライアント側はその看板の大きさだけを評価することになる。 現状の地位や資格に安住し、踏み込みの甘い管理会計や経営分析などを語る人たちの学問体系を、古典派会計学といいます。
1本の論文がキッカケとなり、それを会計物理学として発展させることで、世の中で起きる様々な現象の裏に隠された深い意味を知る。 昔はこんなこと、思いもつかなかったのに。
    あひみての のちのこころに くらぶれば
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公認会計士高田直芳:株価や地価や仮想通貨は、なぜ、急騰し暴落するのか


株価や地価や仮想通貨は
なぜ、急騰し、暴落するのか


次の【資料1:関連ブログ】では、その下にある【資料2】の日本経済新聞夕刊の記事をネタに、仮想通貨が急騰 → 暴落する理由を説明しました。
【資料1】
【資料2】日本経済新聞夕刊2017年8月2日
上記【資料2】の日経記事に掲載されているビットコインの価格推移表を見ていると、面白い現象に気がつきます。 次の2点です。
【資料3】

  1. ビットコインの価格推移表は、2017年1月から、複利曲線を描いて上昇していること。
    • 下記【資料4】にある「タカダ式操業度分析」の複利曲線ABCDEと同じ形状をしていること。

  2. 2017年6月12日(初の3000ドル超え)を頂点にして、暴落したこと。
    • その頂点が、下記【資料4】にある「収益上限点E」に当たること。
上記【資料3】1. にある複利曲線とは、下記【資料4】で描かれている複利曲線ABCDEのことです。
【資料4】タカダ式操業度分析
画像
上記【資料3】2. の収益上限点とは、上記【資料4】の右上にある点Eです。 上記【資料4】のタカダ式操業度分析は、次の受賞論文5ページに掲載してあるものです。
【資料5】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

上記【資料5】の受賞論文をもとに、私(高田直芳)が創設した会計物理学を推し進めていくと、次の命題が成立するはず。
【資料6】

  1. 仮想通貨が、上記【資料4】の複利曲線ABCDE上をたどり、収益上限点Eに到達すると、仮想通貨は暴落する。

  2. 上場企業の株価が、複利曲線ABCDE上をたどり、収益上限点Eに到達すると、株価は暴落する。

  3. 地価(不動産価格)が、複利曲線ABCDE上をたどり、収益上限点Eに到達すると、地価は暴落する。

  4. 企業活動が、複利曲線ABCDE上をたどり、収益上限点Eに到達すると、「利益なき繁忙状態」に陥り、労災事故が発生したり資金繰りに窮したりして、企業経営は破綻する。
自己資本利益率ROEや、総資本利益率ROAなどを操る古典派会計学では、わからないだろうなぁ。
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公認会計士高田直芳:投資は資本を投下するよりもその資本を回収する方が難しい


投資は、資本を投下するよりも
その資本を回収する方が難しい


2017年8月2日付の日本経済新聞夕刊【資料1】では、ビットコイン分裂騒動に関する記事とともに、2017年1月以降の、ビットコインの価格推移表が掲載されていました。
【資料1】日本経済新聞夕刊2017年8月2日
次の関連ブログで紹介したように、個人的に開発した投資指標「タカダ式確率微分方程式」によれば、2017年6月までビットコインは上昇するであろうと予測していました。
【資料2:関連ブログ】
なぜ、予測できたのか。
上記【資料1】の価格推移表を、よぉく見てください。 2017年1月から6月まで、反り返る形の複利曲線を描いています。 下掲【資料4】にある複利曲線ABCDEと同じ構造です。 上記【資料1】の価格推移表にある「初の3000ドル超え(6月12日)」のところは、下掲【資料4】の「収益上限点E」に相当します。 また、上記の関連ブログで紹介していたように、翌7月以降は暴落するであろうことも、タカダ式確率微分方程式は予想していました。
タカダ式確率微分方程式の特徴は、複利曲線の反り具合がいつから始まるかを予測し、下落へ向かう転換点(収益上限点E)を予測することにあります。 それが「確率」の意味するところ。 特に、投資の意思決定で最も重要なのは、「どれくらいの資本を、いつまでに投下するか」よりも、「投下した資本を、いつまでに、いくら回収できるか」にあります。 ビットコイン騒動は、その重要性を認識させてくれました。
資本の投下とその回収を予測するポピュラーな方法として、ディスカウント・キャッシュフロー法(DCF法)があります。 DCF法は、次の拙著の第26章から第28章までで詳述しています。 コンサルティング・ファームが作成する投資プロジェクトのレポートでは、何とかの一つ覚えみたいに、DCF法が採用されています。 この、DCF法で組み立てられた投資プロジェクトが、まったく当たらない。 当たらない理由を、以下で2つ指摘しておきます。
理由の1つめは、DCF法は、「とびとびの複利計算」であること。 私のオリジナルである「タカダ式操業度分析」のように、「無限の複利計算構造」ではないこと。 なお、タカダ式操業度分析については、次の受賞論文を参照。
【資料3】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

上記【資料3】の受賞論文5ページに、次の図表を掲載しています。
【資料4】タカダ式操業度分析
画像
上記【資料4】で描かれている複利曲線ABCDEが、上記【資料1】の価格推移表で描かれている曲線と、よく似ていることを、再確認してみてください。 この複利曲線の正体は、自然対数の底eを用いた指数関数です。
上記【資料1】の価格推移表で描かれている曲線が、複利曲線であることを見抜けない学問体系を、古典派会計学といいます。 DCF法は、古典派会計学の典型です。 無限の複利計算構造を内蔵せず、当然、複利曲線を描けないのですから、投資プロジェクトの入口段階で破綻するのは、自明の理といえます。
理由の2つめは、DCF法は、「確率論」ではなく、「決定論」であること。 確率の仕組みを持たないDCF法では、上昇から下落へのタイミングなど予測できません。 これもまた、DCF法が破綻する要因です。 なお、確率論と決定論については、次の関連ブログを参照。
【資料5:関連ブログ】
上記【資料4】で図解しているタカダ式操業度分析は「無限の複利計算構造」を内蔵した理論であるとはいえ、がちがちの決定論。 これに確率論を持ち込んで方程式を組み立て直し、上昇する複利曲線と下落するタイミングを解析できるようにしたのが、タカダ式確率微分方程式です。 2017年春先からの急騰と、7月の暴落を、うまく予測できました。
ただし、上記の関連ブログでも嘆いているように、FX投資にタカダ式確率微分方程式を当てはめようとしても、うまく機能しない。 マクロ経済や国際政治などの変数が多すぎるのが原因のようです。 変数が少なければ、タカダ式確率微分方程式は、そこそこ機能します。 では、変数を抑えた事例には、どのようなものがあるか。 仮想通貨はその一例。 それ以外に、商圏や顧客階層など変数を絞り込んだマーケティング戦略に対しても、タカダ式確率微分方程式はうまく機能するのではないか、と考えています。
ところで、上掲書『決定版ほんとうにわかる管理会計&戦略会計』は、第28章で打ち止めとしていますが、タカダ式確率微分方程式の考えかたをまとめたものを、第29章と第30章として用意していました。 ただし、次の関連ブログで紹介したように、第29章と第30章は難解すぎるので、ボツとしました。
【資料6:関連ブログ】
さて、コンサルティング・ファームが、クライアントに提出するレポートは、ディスカウント・キャッシュフロー法(DCF法)の、てんこ盛り。 クライアントの方々よ、あなたがたは、そのレポートの内容を、わかっているのかな。 コンサルティング・ファームから見下されないようにするために、わかっているフリをしているだけではないのかな。
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公認会計士高田直芳:ビットコイン仮想通貨バブル~クローズアップ現代+

先日、ビデオを買い換える。
ジャンル別・カテゴリー別の検索設定をしておいて、最初に録画されたのが、次の番組でした。
【資料1】
初期投資4万円で、3500万円まで暴騰したという主婦の話に、あらあら。 命を狙われなければいいけれど。
仮想通貨バブルによって、億り人(おくりびと)が続出したのは、驚くに値しません。 次の関連ブログで、説明した通りの展開だから。
【資料2:関連ブログ】
今年(2017年)暮れまでに、仮想通貨はどのような動きを見せるのか。 個人的に開発した投資尺度(タカダ式確率微分方程式)で解析したところ、「ああ、そうか」と。 仮想通貨は、円安や円高に揺れ動くFX投資よりも、解析結果にブレがないようです。
FX投資に、タカダ式確率微分方程式を当てはめるには、何かが足りない。 何かが何であるかは、おおよそ見当がついているのですが、実務家である私がその理論に取り組むには、とにかく時間が足りない。 仮想通貨で殺人事件も起きる世相。 みなさん、気をつけましょう。
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公認会計士高田直芳:『ご冗談でしょう、ファインマンさん』『氷菓/心あたりのある者は』


『ご冗談でしょう、ファインマンさん』
氷菓/心あたりのある者は』


TVアニメ『氷菓』の第19話「心あたりのある者は」において、折木奉太郎が読んでいたのが上掲書『ご冗談でしょう、ファインマンさん』。 アニメで描かれていた装丁が同じものなので、岩波現代文庫そのものを描写したのでしょう。
懐かしいなぁ。 私は『ご冗談~』の初版本(1985年)を所有しています。
およそ物理学者らしくないエピソードが満載。 現代の人工知能AI に対して、ファインマン教授は、どのようなイタズラを考案するのだろう。
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公認会計士高田直芳:脱時間給の時代に背を向ける会計基準


脱時間給の時代に背を向ける会計基準

このところ、脱時間給に関する議論が喧(かまびす)しい。
【資料1】日本経済新聞『大機小機』2017年7月22日

長年の課題であった「脱時間給」制度が、ついに実現する。(略)

高度な知識を活用して働く社員には、成果に見合った報酬と処遇を与えるのが先進国の常識である。

工場労働者等と同様に、労働時間に比例した賃金を支払わなければ過労死を防げないとの論理を、英語で説明するのは甚だ困難である。


【資料2】日本経済新聞2017年7月22日

民進党の支持団体で、約680万人の組合員を抱える連合が揺れている。

執行部が「脱時間給」制度を盛り込んだ労働基準法改正案をめぐって安倍政権と協調姿勢をとったことに、傘下の労働組合が強く反発しているためだ。

「脱時間給制度」の別名は、「ホワイトカラー・エグゼンプション white collar exemption」。 「脱時間給」という時代の流れを止めることはできません。
【資料3】日本経済新聞『ニューモノポリー米ITビッグ5(下)置き去りの労働者』2017年7月15日  230万人対66万人。  スーパー世界最大手のウォルマートと、4月に米市場の時価総額の上位に並んだITビッグ5(アップル、アルファベット=グーグル、マイクロソフト、アマゾン・ドッド・コム、フェイスブック)合計の従業員だ(米国外を含む)。  5社が束になっても、ウォルマート1社の3割に満たない。(略)

新たな技術は新たな需要の母となり、新たな仕事を生んできた。  だが蒸気と電力による人海戦術型の産業革命を経て、コンピューター化による第3次革命で潮目は省力化へと変わった。  人工知能(AI)を軸とする第4次革命で少数精鋭の傾向はもっと強まる。

こうした変化に取り残された低技能の白人労働者層の不満が、トランプ政権を生み出した。

上記【資料2】にある「反発」と、【資料3】にある「不満」は同義でしょう。 反発や不満がどれだけ渦巻こうとも、あと数年もすれば、ニッポンの労働法制において、脱時間給制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)は、当たり前の制度となっているはずです。
ところが、十年どころか、あと百年経っても、脱時間給が、制度として盛り込まれないと予想されるものがあります。 ニッポンの会計制度です。 企業会計審議会が制定した会計基準原価計算基準』を読むと、次の特徴を指摘できます。
【資料3】

  1. 間接労務費よりも、直接労務費の割合を高く想定している。

    →上記【資料3】にいう、産業革命以降の人海戦術型を基礎とする。

  2. 直接労務費にしろ製造間接費にしろ、基準操業度を「時間」に置いている。

    →『原価計算基準』にいう配賦率の本質は、時間給である。

ファクトリーオートメーション(Factory Automation)や、オフィスオートメーション(Office Automation)が普及する現場で、いまだに人海戦術型が通用すると考えているのが、ニッポンの会計基準。 脱時間給制度によって成果主義が基準操業度として採用されつつあるというのに、時間給(配賦率)を墨守する意義があると考えているのが、ニッポンの会計基準です。 なお、「配賦率って何?」と疑問に思う向きは、次の拙著35ページを参照。 時間給を採用するメリットとしては、予算を立てやすい、というのがあります。 時間の上限は、24時間だからです。 その時間を、人数に見立てたのが、いわゆる工数基準。
【資料4:関連ブログ】
原価計算基準』では、次の手順で配賦率を求めることとしています。
【資料5】

  1. 部門別や工程別に、間接労務費や間接経費を測定し、製造間接費として集計すること。

  2. 部門別や工程別に、時間を測定・集計すること。

  3. 上記 1. を 2. で割って、配賦率を算定すること。
ところが、上場企業で実際に行なわれている実務は、おおよそ次の通り。
【資料6】

  1. この十年以上もの間、部門別や工程別に、間接労務費や間接経費を測定・集計したことがない。

  2. 時間管理ソフトはあるが、それを部門別や工程別に測定・集計したことがない。
一時期、統計学がブームになったことがあります。 ただし、上場企業のコスト管理で、標準偏差正規分布曲線を理解しているホワイトカラーは皆無といっていい。
【資料7】
では、上場企業で採用されている配賦率とはどのように算定されているのか。 前期の配賦率そのものを、毎期、微調整しているだけなのです。 前期の配賦率に、10円を加算したり、20円を減算したり。 部門別や工程別に製造間接費や時間を測定・集計して配賦率を計算しているわけではありません。 ひどいケースになると、十年以上、配賦率が不変の企業もあります。 嘘だと思うなら、上場企業の経理部や財務部に確かめてみるといい。 上記【資料6】の通りだから。 知らぬは、役員ばかりなり。
【資料8】
現場の実態を知らぬ役員は、監査法人を見下すことになります。
なぜ、そうした事態が放置されているのか。 ひとえに、人海戦術型や時間給を基礎とした会計基準原価計算基準)が、いまだに上場企業などで跳梁跋扈しているからです。
【資料9】
批判するだけなら、TVのコメンテーターに成り下がってしまう。 対案を示すのが、実務家としての矜持であります。 次の受賞論文の26ページに、人海戦術型を廃し、脱時間給に対応したコスト管理の対案(タカダ式変動予算)を説明しています。
【資料10】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

上記【資料10】の受賞論文が理解されるのは、来世紀(22世紀)以降になってからでしょう。 労働法制が「脱時間給」へ舵を切ろうとも、ニッポンの会計基準は過去百年間、そしてこれからの百年間、ずっと「アンチ脱時間給」を唱え続けることになりそうです。 まさに、古典派会計学と呼ぶに相応しい。 時代の流れに背を向ける古典派会計学の、なんと愚かなことか。
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公認会計士高田直芳:『隠蔽捜査6去就』今野敏


『隠蔽捜査6去就』
今野敏


速読で、30分ほどで読み切り。
防衛省文部科学省のゴタゴタ劇に、『隠蔽捜査』シリーズを重ね合わせると、なかなか面白い。
トップが原理原則をねじ曲げ、組織の隠蔽体質がマスコミによって糾弾されると、その責任が部下に押しつけられる。 当然、組織内部の不協和音は高まり、非主流派は鬼を首を取ったかのように騒ぎ立てる。
よくあるパターンです。
第1作が非常に面白かったので、この第6作『去就』まで読み通してきましたが、う~ん、どうなのだろう。 『新宿鮫』シリーズと同様に、登場人物たちの毒や牙が、徐々に抜かれていくのが物足りない。
夏の暑さを乗り切るには、ミトコーモン的な爽快さよりも、サイコホラーの書籍や映画のほうがいい。 夜、トイレに行くのが怖くてたまらないほどの、こわいやつ。
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公認会計士高田直芳:いまだに仮想通貨ビットコインや音楽著作権で騒ぐか


いまだに仮想通貨ビットコインや音楽著作権で騒ぐか

2017年7月19日付の日本経済新聞によれば、仮想通貨ビットコインが、8月1日からその取引を停止するそうです。
私は、次の関連ブログで説明したように、「タカダ式確率微分方程式」という投資尺度があるので、仮想通貨のハードフォークもソフトフォークも関係がありません。
【資料1:関連ブログ】
いま、ビットコインで大騒ぎしている人たちは、投資尺度を持たず、消費税のカラクリを理解せず、ブームに便乗した人たちなのでしょう。
投資や投機は、自己責任であることを忘れずに。
人工知能AI に頼ったとしても、今年(2017年)の仮想通貨の動きに関して、6月までの急騰と7月以降の急落は見抜けなかったでしょう。 人工知能AI は、超短期的なスパン(期間)のビッグデータをもとに、上昇傾向や下落傾向の大勢(たいせい)を読み取る能力には優れています。 しかし、「なぜ上昇するのか」「なぜ下落するのか」といった理由を、各個撃破する能力は、人工知能AI にはありません。
また、稀少なデータの中に、大きな価値を見出すことも、人工知能AI は不得手です。 平成29年改正消費税法施行令附則8条は、ビッグデータにもならぬ小さな情報。 人工知能AI が、課税取引や非課税取引といった些末な仕組みに、大きな価値を見出すのは難しい。 ちなみに、タカダ式確率微分方程式では、附則8条を、大きな価値として採用しました。
タカダ式確率微分方程式は、M&A(合併・買収)のときに、将来の企業価値を算定するものとして編みだしたものです。 ディスカウント・キャッシュフロー法(DCF法)のような「とびとびの複利計算」に疑問を抱いたのが、開発の動機です。 仮想通貨ビットコインに適用してうまくいったのは、副産物といえるでしょう。
次の関連ブログの【引用6】を勘案し、タカダ式確率微分方程式は、対外的には公表しないこととしています。
【資料2:関連ブログ】
日本音楽著作権協会JASRAC)は、著作権問題で四面楚歌の状態。 そういう状況を鑑みると、タカダ式確率微分方程式は、公表しないほうが望ましい、という判断が働く。 著作権のタダ乗りを防ぐ最も有効な方法は、知的財産を公開せず、死蔵することです。 JASRACの問題は、それを改めて認識させてくれました。 私は学者ではないので、学問の発展に貢献する義務もないし。
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公認会計士高田直芳:『赤い盾<下>ロスチャイルドの謎』広瀬隆


『赤い盾』<下>
ロスチャイルドの謎
広瀬隆


高校野球のテレビ観戦をしながら、上掲書の下巻(二段組み507ページ)をつらつらと読んでいました。 学閥とか閨閥とかのレベルじゃない。 今後、経済新聞や経済雑誌の読みかたが、かなり変わるな、という印象。
高校野球の試合の合間に、民放テレビにチャンネルを変えたら、元プロ野球選手が政治批判をしていた。 日本はなんて平和な国なのだろう。
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