公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










はてなブログは、ウェブリブログのバックアップ用であり、更新には数日の遅れがあります。

はてなブログ内のリンクはすべて、ウェブリブログへ接続します。

公認会計士高田直芳:シャープ「甘やかしの構造」


シャープ「甘やかしの構造」

2015年3月に入ってから、シャープを巡る記事にキナ臭いものを感じるようになりました。 同社については、次の「サバイバル経営戦略」でも取り上げています。
第137回コラム
3期連続無配のシャープは復活したといえるのか?
「在庫の積み増し」だけで増益を画策できる会計制度の罠
上記のコラムでは、2014年3月期に係る当期純利益116億円のうち、減価償却費が136億円も含まれていると推算し、シャープは差し引き20億円の「下駄を履いた」状態であることを指摘しました。
当期純利益に「下駄を履かせる」ことは、現代の会計制度が認めていることだから、これ自体は何も悪くありません。 ただし、会計制度が指示する利益をそのまま鵜呑みにしていいかどうかは、企業自身が問わなければならない問題です。
シャープについて、2015年3月期の業績にキナ臭さが残るのは、「履く下駄」がなくなったからなのかもしれません。 今まで持ちこたえてきたのは、製品力が回復したというよりも、下駄のおかげ。 もちろん、この下駄の正体は、工場を中心とした固定費にあります。 棚卸資産に「配賦する固定費」のネタがなくなったから → 業績が苦しくなったのだ、としたら、会計制度には「甘やかしの構造」があるといえます。 これはシャープに限った問題ではないのが、こわいところ。 資本支援の要請を受けた銀行側が、シャープに対して「まず事業構造の改革ありき」を要求するのは、当然の流れ。 シャープよりも、銀行のほうが、よく理解しているといえます。