公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:粉飾決算は税金を還付してもらえるのか


粉飾決算は、税金を還付してもらえるのか

2015年7月5日付の日本経済新聞では、「東芝の不適切会計問題は利益の減額修正幅が5年間で1500億円を超す見通しとなった。」とありました。
ふと思ったのは、これって、過去に納付した税金は過大になるのだから、還付してもらえるのかな、ということ。
1500億円ともなると、還付される税金も、ハンパな額ではありません。
法人税法129条では、次の規定があります。 以下で「……」の部分は、省略を表わします。
……事実を仮装して経理したところに基づくものがあるときは、税務署長は、……法人税につき、当該事実を仮装して経理した内国法人が……修正の経理をし、かつ、当該修正の経理をした……確定申告書……を提出するまでの間は、更正をしないことができる。
法人税法129条
粉飾決算といえども、過大に納付した税金について、会社としては直ちに更正してもらいたいところ。
しかし、税法上は、会社が積極的な修正経理に取り組まない限り、更正を認めません。
しかも、更正の時効は、5年です(国税通則法70条)。
上記の日本経済新聞の記事で、「5年間」とあるのは、これを想定しているのでしょう。
粉飾決算の解明には、残業に次ぐ残業を強いられます。 その残業手当を稔出するために、還付される税金を充当するのだとしたら、それは本末転倒。 そもそも、納付する必要のない税金を、粉飾決算で納付していたのですから、配当を期待していた株主としては、コケにされたも同然。 近年、自己資本利益率ROEを経営指標として掲げ、「株主目線の経営」を主張する企業が増えていますが、現実はこんなもの。 税金と配当金は、どちらも社外流出。 株主貢献(配当金)よりも、社会貢献(税金)だ、と考えれば、株主としては腹も立たぬか。
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