公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座

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公認会計士高田直芳:東芝/第三者委員会調査報告書を読みました


東芝/第三者委員会調査報告書を読みました

先日、名古屋から大阪への出張の折、東芝が公表した報告書を、つらつらと読みました。
最終版は303頁もあり、とても通読する気にはなれません。 読んだのは、84ページの要約版のほう。
ツッコミどころ満載。 それは改めて。
東芝の問題というよりも、この報告書を利用して、「会計の仕組み」という普遍的なテーマを、本ブログで説明していくことにしましょう。
「会計は、なぜ、かくも袋だたきの目に遭うのか」という視点で読むと、なかなかのものですよ。
それはともかく、メディアの論調というのは、相変わらず。 東芝に対して、手厳しいものから、奥歯に物が挟まったような表現まで、千差万別。
今回の東芝問題に限らず、事件が起きるとき、「動機は何か」が、ミステリー小説には重要なはず。
ところが、「事件の動機」について納得できるような記述が、メディアの記事で見当たりませんでした。 ミステリー小説マニアとしては、不満の残るところかなと。
現場の人たちが行なった「不適切な会計処理」は、「社長月例」によるプレッシャーが動機だったのでしょう。 では、相談役・副会長・社長の三氏の「動機」は、どこにあったのでしょうか。 2015年7月27日付の日本経済新聞では、次の記述がありました。
日本を代表する大企業の不祥事。根幹には「140年の歴史をもつ東芝のプライドがあった」と、複数の専門家はみる。
日本経済新聞、2015年7月27日
う~ん、そうかなぁ。 それが動機とは思えないのだけれどなぁ。 140年の歴史の重みにプライドを感じている企業が、「部品の押し込み」(報告書・要約版50ページ以下)という、極めて幼稚な操作をやるとは思えない。
そこで考えたいのが、ビジネス社会において、立身出世をとげていく人たちの動機づけは何か、という点。 答えは、「カネ・地位・名誉」。 社長職にまで上り詰めれば、役員報酬は、たっぷりもらえるでしょう。 役員報酬の増額を目指して、利益を過大計上しよう、という動機は生まれにくい。 「日本を代表する大企業」の社長ともなれば、相応の地位に上り詰めたといえるので、これも動機づけに乏しい。
となると、残るのは三番目の「名誉」。 三氏は、「財界総理のイス」を欲しがったのではないのかな。 そのために、驚異的な業績をあげようと、社員を、叱咤激励した。 あくまで、下衆の勘ぐり、ということで。 もし、それが真相だとすれば、あまりに哀しいから。
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