公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:『赤い指』東野圭吾


『赤い指』
東野圭吾


加賀恭一郎シリーズの練馬署編。 拙著『決定版 ほんとうにわかる経営分析』の全面改訂を進めているときの、骨休みとして読みました。
関連ブログで紹介した『麒麟の翼』を先に読んで、そこからシリーズものを遡るのは、登場人物が錯綜するかな、と懸念したのですが、十分な読み応え。
『赤い指』の前半で描かれている殺人事件の経過は、読む人によって評価が分かれるかも。 桐野夏生『OUT』や、奥田英朗『最悪』が苦手な人は、『赤い指』の前半は読み飛ばしたほうがいい。
OUT(アウト)
桐野 夏生
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『OUT』は、きつかった。
事件に慣れることなんてない。殺人を担当している間は、遺族が泣く姿を見るのに慣れるようじゃ、人間として問題がある。
『赤い指』
でも、『OUT』のバラバラ殺人事件の描写は、慣れないです。
『赤い指』は1999年の刊行ながら、いまでも通用する痴呆介護の問題点を描いているのが、ものすごい。

長年連れ添った夫婦というのは、傍では理解できないような絆で結ばれているものです。だからこそ、過酷な介護生活にも耐えられるわけです。逃げ出したいと思うこともあるでしょうし、早く逝ってくれないかと考えることだってあると思います。でもね、実際にその時になってみると、必ずしもほっとするだけではないようです。介護生活から解放されると、今度は強烈な自己嫌悪に襲われることもあるそうです。

もっと何とかできたんじゃないかとか、あんな最期を迎えさせてかわいそうだったとか、自分を責めるんだそうです。

『赤い指』
親子、夫婦、家族について、考えさせられる作品。