公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座

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公認会計士高田直芳:表計算ソフトで会計に取り組む法人が存在する

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表計算ソフトで、会計に取り組む法人が存在する

世にこれだけ安価な会計ソフトが溢(あふ)れているのだから、まさか、それはないだろう、という話。
しかしながら、会計ソフトを利用せず、表計算ソフトで会計処理に取り組んでいる法人が、意外と多く存在するものだ、という事実に驚かされるのであります。
そんな法人からの「ヘルプミー!」に、「しょうがねぇなぁ」と啖呵を切りつつも、嬉々として取り組んだ仕事が、1年前にありました。
そういう人たちに共通するのは、「簿記は難しい」という先入観があること。 だから、表計算ソフトで会計処理に取り組むのでしょうが──。
その法人内で、表計算ソフトで作成された資料を見て、その出来栄えに驚嘆の連続。 これほどの実務能力があるのなら、簿記を学ぶことなど簡単なはずなのに、とも思える。 それでも「簿記は難しい」という先入観を打ち破るのは、彼ら(彼女ら)にとっては難しいのでしょう。
その法人が、表計算ソフトで作成した、3枚ものの資料をぐっと睨む。 そこには、数字がびっしりと埋め込まれていました。 ところが、これがたった4行の仕訳で表わされることに気づいたとき、簿記を知らないと、これほどの労力を要するものなのか、と感じ入ったのでありました。
簿記は、16世紀の大航海時代の頃に編み出され、500年間の人智を集めた学問体系です。 それを学ばずに表計算ソフトで取り組むのは、500年の歳月を一人で抱え込むようなもの。 それは無茶というものだ。