公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座

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公認会計士高田直芳:債務超過の企業に融資するのは是か非か

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2016年3月4日付の本ブログ『マイナス金利という異常事態は企業に債務超過を奨励す』では、日銀が導入したマイナス金利政策はそのタイトルにもあるように、「企業の債務超過を是認する政策だ」ということを、高等数学を用いて証明しました。
あくまで「理論的には、そうなのだ」という話でした。
現実にそういう話が進められるとは、夢にも思っていなかったところ、2016年3月7日付の日本経済新聞では、次の記事が掲載されていました。

赤字や債務超過だが、将来性はある――。

そんな中小企業に融資すべきか、銀行界が揺れている。

「不振企業への追い貸しは不良債権を膨らませるだけ」と主張してきた金融庁が一転、成長への資金を供給せよと促し始めたからだ。

日本経済新聞2016年3月7日付
金融機関のみなさん、金融庁の行政指導に惑わされてはいけません。 理論的にあり得べきことと、実際にできることとを分けて、ドライに企業業績を評価するようにしてください。
将来性が見込める企業というのは、失敗するリスクも高いということ。 将来性が確実に見込めるビジネスは、「我も我も」と参入するので、結局、薄利多売の消耗戦に陥ります。 近年の例でいえば、介護ビジネスや太陽光発電・電力小売事業でしょうか。 こういうビジネスは「規模の経済」が働くので、次第に寡占化が進み、「差別化戦略の共通化」という、相矛盾する戦略に収束していきます。 特許権などの知的財産権であれば、消耗戦に巻き込まれるリスクは低いものがあります。 しかし、今度は、「目利き」が難しい。
リスクの高い企業へ資金を融通するのは、今も昔もベンチャーキャピタル(VC)が担う仕事であって、金融機関が預金者の預金をリスクに曝(さら)してはいけません。 金融機関は今も昔も変わらずに、地に足を付けた経営分析に取り組みましょう。 そうでなくては、次の拙著を2016年2月に出版した意味がないですから。
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