公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:NHK高校講座で『簿記』が始まる


NHK高校講座で
『簿記』が始まる


2016年度の新講座として、「簿記」が始まるようです。 初級レベルであろうとも、これは必見です。
以下は、公認会計士試験委員(2009年~2013年)を務めた者(高田直芳)からのアドバイスです。
簿記は、会計の中核に位置するもの。
表計算ソフトで、膨大な計算式や表を組み立てている人をときどき見かけます。 ところが、簿記の知識があると、数行の仕訳でまとめられることがあります。
それが簿記の威力。
私が初めて簿記を学んだとき、3級のテキストに書かれてある内容が、ちんぷんかんぷんでした。
それを乗り越えるために取り組んだのが、「写経」でした。
テキストに書かれてある仕訳を、とにかく書き写しました。 簿記は、頭で考えるのではなく、ペンを持つ指先に仕訳を覚え込ませることにあります。 「しいれ、くりしょ~、くりしょ~、しいれ」と呪文を唱えるように、膨大な数の仕訳を写経していくと、仕訳の意味するところが徐々に理解できるようになります。 習うより慣れよ、とはよく言ったものです。
「丁勘定」の仕組みと、「諸口」の使いかたをマスターするレベルにまで到達すれば、かつて簿記を毛嫌いした自分が嘘のよう。 おっと、丁勘定の「丁」は、アルファベットの「T」ではなく、甲乙丙丁の「丁」です。 道路交通法2条にあるのは、「T字路」ではなく、「丁字路」ですから、お間違いのなきように。 「諸口」というのは、日をまたがない仮払い勘定だ、と肝に銘じておくといいでしょう。
そして、簿記を学ぶ上で決して忘れてならないのは、仕訳の背後にある「現金の流れ」を見失わないことです。 すべての取引は、現金に始まり、現金に終わる。 簿記のキーポイントは何かと問われたら、これに尽きます。
公認会計士になってから数年後、企業実務で膨大な数の仕訳を眺め、入金と出金とを無限に繰り返す様を見て、企業のコスト構造は「無限の複利計算構造を内蔵する」ことに気がつきました。 それを学術論文にまとめて、賞を受けたのが、次の論文です。
100年以上もの間、誰も疑ってこなかった岩盤(絶対的通説)を、虚仮の一念で貫き通してしまいました。 これも簿記を学んだお陰です。