公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:某大型書店のビジネス書フェアの選者を引き受ける


某大型書店のビジネス書フェア
の選者を引き受ける


先日、某大型書店の書籍フェア向けに、「会計系の書籍の推薦と、その書評」の打診を受けました。
誠に光栄な話なのですが、最近、会計系の書籍を、ほとんど読んでいないので、推薦するものが乏しいし、書評を書くのも難しい。
会計と一口にいっても、私の常在戦場は、管理会計・経営分析・原価計算など。
これらの分野に関する書籍を、書店などでパラパラとめくると、次の【資料1】に示す論点が必ず掲載されています。
【資料1】
  1. 管理会計・経営分析であれば
  2. 原価計算・コスト管理であれば
上記【資料1】の 1. と 2. のすべてに共通するのは、企業のコスト構造を、1次関数で捉えようとするもの。 1次関数とは、単利計算のこと。 上記【資料1】の 1. や 2. で、勘定科目法・費目別精査法・最小自乗法などと、もっともらしい専門用語を使っていても、所詮は「何とかの一つ覚えの単利計算構造」です。
しかし、企業実務をつぶさに観察すると、次の【資料2】に示す事実に気がつきます。
【資料2】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。
つまり、企業のコスト構造の本質は、複利計算構造にあることがわかります。 それを数学的に証明したのが、次の【資料3】に示す受賞論文です。
【資料3】
企業のコスト構造を、複利計算構造で解き明かさない会計学を、私は「古典派会計学」と呼んでいます。 上記【資料3】の論文で受賞の栄誉を得て以降、CVP分析(損益分岐点分析)などに立脚した古典派会計学の書籍を見ていると、嘘くさくて仕方がない。
また、現代の会計では、「企業価値」というものが、あちこちの書籍で取り上げられています。 ところが、企業価値を求めるための「一般公式や実務解はない」というのが、現代の会計の通説です。 「おいおい、そんな話があってたまるかよ」といったところです。 それを打破しようとするのが、次のブログ。
【資料4】企業価値ファイナンスの革新を目指して 
上記【資料4】に目を通した後で、企業価値を解説する書籍を見ると、これまた嘘くさい。 こうした問題をどう克服するかが、「異端派会計学」の腕の見せどころなのかも。 「会計」という縛りがなければ、書籍フェアでイチ押しするのが次のライトノベル ファンタジーをベースとしながら、貨幣経済や商業帳簿の仕組みを描いているのが、非常に面白い。 ラノベと侮るなかれ。