公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座

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公認会計士高田直芳:第34回日本公認会計士協会研究大会パワーポイント資料の公開

タカダ式操業度分析vs.古典派会計学 すべてを表示 人工知能AI ファイナンス 会計物理学

第34回日本公認会計士協会研究大会
パワーポイント資料の公開


本ブログでは、次の2本の学術論文を無償公開してきました。
【資料1】
  1. 新日本法規財団奨励賞 受賞論文
  2. 第34回日本公認会計士協会研究大会 発表論文
上記【資料1】2. には、研究大会用のパワーポイント資料が別途ありました。 上記【資料1】2.の発表論文の要約版であり、ホワイトボードなどによる補足説明がないとわかりづらい。 そうした理由で、公開してきませんでした。 それにもかかわらず、パワーポイント資料を見たい、という要望が尽きません。 ということで、研究大会当日に配布したパワーポイント資料を無償公開することにしました。
見方としては、次の順になります。
【資料2】
  1. 第34回日本公認会計士協会研究大会 発表論文
  2. 第34回日本公認会計士協会研究大会 パワーポイント資料
  3. 新日本法規財団奨励賞 受賞論文
上記【資料2】の論文が難しいな、という場合は、次の拙著を参照してください。
【資料3】
上記【資料2】の論文で展開している話(タカダ式操業度分析やタカダ式変動予算)は、指数関数や対数関数に、微分積分を当てはめながら論述したもの。 高校の「数ⅢC」程度の知識では、ちょっと歯が立たない部分があります。 だからこそ、「サーベイ論文ではない論文」であると、自負するものがあります。 なお、「サーベイ論文」については後述します。
上記【資料2】が難解なせいか、私のことを、どこかの大学院かシンクタンクの教授と勘違いしている人がいるようです。 違います。 私は大学を卒業して以来、「象牙の塔」に足を踏み入れたことは一度もないですし、修士論文も博士論文も書いたことがありません。 税金を原資とした俸給・補助金助成金などで、書籍や論文を執筆したことはありません。 高田公認会計士事務所で稼いだ報酬だけで参考文献を取り揃え、公認会計士業務や税理士業務の合間をぬって、書籍や論文などの執筆活動に取り組みました。 それが栃木の野に下った実務家の意地というものです。 「象牙の塔」で安穏の暮らす人たちと一緒にされるのは、かえって迷惑です。
先ほど、「サーベイ論文」という用語を持ち出しました。 サーベイ論文とは、独創性や革新性の欠片(かけら)など微塵もなく、すでに公表されている会計基準や論文・書籍などを、単に「まとめただけのもの」をいいます。 体よく表現するならば、「年鑑」といえるでしょう。 日本ではそのほとんどが、「サーベイ論文」なのだとか。 年鑑など、年に1本あればいい。 サーベイ論文という表現に馴染みがないのであれば、「阿倍野の犬実験」という表現もあります。 これは、2012年にノーベル生理学医学賞を受賞した山中伸弥教授の著書に登場します。
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サーベイ論文」や「阿倍野の犬実験」なのかどうかを判定するのは、簡単です。 例えば、管理会計や経営分析の世界では、CVP分析(損益分岐点分析・限界利益分析)が絶対的通説として君臨しています。 100万人の専門家がいるとするならば、私(高田直芳)以外の99万9999人が操る理論です。
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例えば、原価計算やコスト管理の世界では、予定原価計算・標準原価計算・直接原価計算・活動基準原価計算が定番です。 100万人の専門家がいるとするならば、私(高田直芳)以外の99万9999人が操る原価計算制度です。
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CVP分析や原価計算制度に共通するものって、何だかわかりますか。 これらはすべて、1次関数を基礎としている、という点です。 1次関数は単利計算構造のことですから、99万9999人が理解している管理会計・経営分析・原価計算・コスト管理などは、単利計算構造に基礎を置いていることがわかります。
ところが、現実の企業活動では、次の【資料4】に示す事実を観察することができます。
【資料4】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。
つまり、企業のコスト構造の本質は、複利計算構造にあることがわかります。 実務経験のない者には、【資料4】は思いも付かない世界。 それを数学的に論証していったのが、上記【資料2】の論文です。
企業のコスト構造の本質を複利計算構造にあると見抜いたのは、上記【資料2】の論文や【資料3】の拙著だけであり、これは日本だけでなく、欧米の論文や書籍にもありません。 「サーベイ論文ではない論文」とは、上記【資料2】のものをいいます。 【資料3】で紹介した拙著のうち、2008年10月に出版した『高田直芳の実践会計講座 戦略ファイナンス』が、「サーベイ論文ではない論文」の嚆矢(こうし)となります。
一方、単利計算構造に立脚したものを「古典派会計学」と呼んでいます。 古典派会計学が如何なる難解な用語を操ろうとも、それが単利計算構造に立脚している限り、「サーベイ論文」の域を出ることはありません。 当然のことながら、上場企業などで利用されている管理会計システムや原価計算システムなどの情報システムは、そのすべてが単利計算構造に基づく古典派会計学に基づいて構築されています。 そうしたシステムを操る人たちは、企業実務や現場を理解しようとせず、権威主義の前で土下座をしているようなもの。 単利計算構造の古典派会計学や情報システムが跋扈しているのは、「数ⅠA」で挫折した人が、学界や実務界で圧倒的多数派を占めているからでしょう。
古典派会計学にも、ディスカウント・キャッシュ・フロー法(DCF法)という、複利思考の理論があります。 ただし、DCF法は、年に1回か2回の「とびとびの複利計算」であって、上記【資料4】にあるような「無限の複利計算構造」という発想はありません。 そもそも、複利計算構造を内蔵する企業活動を、単利計算構造で解き明かそうとする古典派会計学には、その根本に「理論上の瑕疵」があります。 瑕疵を治癒できない者たちに、独創性や革新性を語れるわけがない。
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