公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:東芝問題の行く末を案ずる


東芝問題の行く末を案ずる

確定申告業務に忙殺されながらも、新聞などで時事問題はしっかりフォロー。 毎日、いろんな事件が起きるものだなと。
経済記事で頻繁に目に付く企業名は、東芝ヤマト運輸
物流問題は別に論ずるとして、東芝問題に関しては次の関連ブログで、「東芝の近日点」と「ルネサスエレクトロニクスの近日点」とをそれぞれ紹介しました。
【資料1:関連ブログ】
近日点というのは、企業の総コスト曲線(総費用曲線)と、売上高線とが交わらないときに現われる「点」です。
上記【資料1】の関連ブログでは、次の2つの図表を示しました。
【資料2】タカダ式操業度分析 ルネサスエレクトロニクスの近日点
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【資料3】タカダ式操業度分析 近日点が現われるケース
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上記の【資料2】や【資料3】で、なぜ「曲線」が描かれるのか、その理由については【資料1】の関連ブログを参照。
CVP分析(損益分岐点分析・線形回帰分析)という「なんとかの一つ覚えの財務諸表分析」に拘泥している人たちには、企業業績が崩壊していく様を理解することはできません。
このブログを書いている時点の東芝は、【資料3】にある赤色の総コスト曲線(総費用曲線)上を歩いていることでしょう。 しかしながら、医療機器事業や半導体モリー事業などを売却し、原発事業の減損をかぶるとなると、【資料3】にある赤色の曲線は、青色の曲線へと上方シフトし、その青色の曲線上で近日点 T が現われるだろう、と述べたのが、上記【資料1】のブログでした。
上記【資料3】にある点 T (東芝の近日点)と、【資料2】にある点 R (ルネサスの近日点)とは、見た目は同じです。 しかし、その近日点の行く末は異なるだろう、というのが、私の予想です。 ルネサスは、自動車産業界からの支援が大きい企業です。
【資料4】日本経済新聞2016年11月18日

ルネサスは車載用半導体の世界大手。東日本大震災後に経営危機に陥ったが、機構の支援で持ち直した。

機構は2013年に1株120円で同社株を取得したが今や株価は770円。機構の含み益は7000億円に達する。

東芝の場合、同社を支援するのはメガバンクが中心。 銀行が描く経営戦略は、企業の再生ではありません。 1に借金返済、2に借金返済、3と4がなくても、5に借金返済です。 融資先が破綻することは、銀行にとって最悪の事態ですから、これは何としても避けたい。 そのために、良質な事業を次々と売却することを、銀行は企業に求めます。 東芝が、医療機器事業や半導体モリー事業などの売却を迫られているのは、その現われ。
メガバンクの要求に屈し、カネのなる木を売り払った後に、破綻懸念先企業の本社に残るのは「抜け殻」です。 成長への推進力をなくした企業に現われるのが、【資料3】にある近日点 T というわけです。 そんな結論でいいのかな。 東芝には、銀行からの要求を跳ね返す「別の選択肢」もあると思うのだけれど。 粉飾決算の負い目があるから、銀行に対して強気になれないか。
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