公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:加重平均資本コスト率WACCは会計物理学によく馴染む


加重平均資本コスト率WACCは
会計物理学によく馴染む


次の【資料1:関連ブログ】では、損益計算書・貸借対照表キャッシュフロー計算書に、私(高田直芳)が創設した会計物理学が適用できる可能性を示しました。
【資料1:関連ブログ】
以下では、物理学の分野の一つである「熱・統計力学」を用いて、加重平均資本コスト率(Weighted Average Cost of Capital:WACC)の求めかたを紹介します。
会計物理学だなんて、「何をやってるんだか」と、みなが鼻で笑う。 象牙の塔で胡座をかく者たちや、御題目だけは立派な実務家たちは放っておいて、どんどん先へ進みましょう。
次の条件を設けます。
【資料2】

  1. 他人資本

    1. 金額 800,000円

    2. 他人資本コスト率 5%(約定金利

  2. 自己資本

    1. 金額 200,000円

    2. 自己資本コスト率 5%

  3. 法定実効税率 30%
「なぁんだ、加重平均資本コスト率WACCは、5%じゃないか」と高をくくっているようでは、会計知がないのも甚(はなはだ)だしい。 税効果を加味した加重平均資本コスト率WACCは、5%ではなく、3.8%になります。 加重平均資本コスト率の求めについては、次の拙著187ページを参照のこと。 いま求めた加重平均資本コスト率3.8%を、会計物理学の手法で求めてみます。 熱統計力学では、次の方程式があります。
【資料3】
    Q = m c ⊿T
      Q 熱量 m 質量 c 比熱 T 温度 (⊿は微少な変化量)
【資料3】の方程式は、高校物理の教科書では、そのすべてに掲載されています。
統計力学の初級レベルでは、冷水(m1)と熱水(m2)を混ぜ合わせた温度がどれくらいになるかを、【資料4】の「エネルギー保存則」を用いて解くことになります。
【資料4】エネルギー保存の法則(熱量保存の法則)
    (冷水 m1 c ⊿T1)=(熱水 m2 c ⊿T2
温度を、加重平均資本コスト率 w に置き換えて、次の【資料5】の通りに解いていきます。 なお、他人資本自己資本も、比熱 c を「1ジュール」と仮定します。 おカネの「仕事率」に違いはないですから。
【資料5】
  • 他人資本 Q1=m1 c ⊿T1
      = 800,000円×1×( w -0.035)
  • 自己資本 Q2=m2 c ⊿T2
      = 200,000円×1×(0.05- w )
上記【資料4】のエネルギー保存則より、
    800,000×1×( w -0.035)
      =200,000×1×(0.05- w )
    1,000,000w=38,000
    ∴w=0.038(3.8%)
以上より、加重平均コスト率WACC 3.8%を、熱統計力学によっても求めることができます。 加重平均資本コスト率というのは、物理学でいう「熱平衡」のことなのでした。
ただし、こうして求めた加重平均資本コスト率には、重大な落とし穴があります。 3.8%という値は、企業価値の最大化を保証するものではない点です。 だって、普通に考えれば、自己資本よりも、低利の他人資本でじゃんじゃん調達したほうが、はるかに有利ですから。 その問題は別に論ずるとして、今回は次の命題を扱ったことを確認します。
【資料6】会計物理学における命題
私(高田直芳)が創設した会計物理学は、ざっとこんな感じ。 みな同じ財務諸表や決算書を見ているにもかかわらず、誰もが思いつかなかった視点を持てば、異なる世界が浮かび上がります。 それが創造と革新の原動力。 古典派会計学を信奉している人たちに、会計物理学やタカダ式確率微分方程式の世界はわかるまい。
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