公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座

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公認会計士高田直芳:続・市場の失敗とオプジーボ


続・市場の失敗とオプジーボ

次の関連ブログでは、がん免疫薬「オプジーボ」が、「市場の失敗」の例であることを紹介しました。
【資料1:関連ブログ】
「市場の失敗」の例としていいのかどうか、個人的には迷いがあったので、上記【資料1】では「『オプジーボ』は、市場の失敗の例なのか」と疑問形にしました。
やはりというべきか、2017年4月21日付の日本経済新聞では、次の記事が掲載されていました。
【資料2】日本経済新聞2017年4月21日

18日に日米が開いた経済対話にあわせ、米国側が日本の薬価制度の見直しを要求してきたことが分かった。

高額な新薬の公定価格を安易に引き下げないよう要求。

ロス米商務長官が19日に塩崎恭久厚生労働相と水面下で会い、この意向を伝えたもようだ。

米国は、「市場の失敗」ではなく、別の経済原理を持ち出してきているようです。 次の記事でうかがえます。
【資料3】日本経済新聞2017年4月21日

「ロス氏周辺は自動車などより製薬のほうが米国にメリットが大きいと考えている」(国際金融筋)との見方もある。

別の経済原理とは何か。 それは「比較優位」です。
クルーグマンミクロ経済学』47ページでは、大型ジェット機と小型ジェット機の例を持ち出しています。 両機種とも、その生産性は、米国のほうがブラジルよりも高い。 つまり、両機種の生産性とも、米国のほうが絶対優位にあります。 それにもかかわらず、『クルーグマンミクロ経済学』によれば、米国は大型ジェット機の生産に特化し、小型ジェット機の生産はブラジルに委ねるべきだ、と説いています。 これが「比較優位」の考え。
【資料4】クルーグマンミクロ経済学51ページ

アメリカはブラジルと取引をすることで実際に利益を得るからだ。

これは取引による相互利益の基礎が絶対優位にあるのではなく比較優位にあるからだ。

上記【資料3】の記事が意味するところは、ロス米商務長官は、自動車産業と製薬産業それぞれの生産性を考慮した結果、自動車産業よりも製薬産業のほうが米国にとって比較優位にある、と判断していることになります。 それに対し、日本政府は、『クルーグマンミクロ経済学』22ページある「市場の失敗」を主張しています。 日米両国の言い分は、どちらに軍配が上がるのか。
「市場の失敗」にしろ、「比較優位」にしろ、その基礎にあるのは、機会費用という概念。 管理会計では、機会費用を、機会原価と称します。 その機会費用(機会原価)を、連結財務諸表や個別財務諸表から、どう読み取るのか。 それができなければ、市場の失敗も、比較優位も、機会費用(機会原価)も、「机上の空論」にすぎません。 機会費用(機会原価)を、上場企業の連結貸借対照表連結損益計算書・連結キャッシュフロー計算書などから読み解いてみよう、というのが、次の関連ブログでも紹介しているように、私が創設した会計物理学です。
【資料5:関連ブログ】
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