公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:資本コストやDEレシオにはアインシュタインの相対性理論がよく似合う


資本コストやDEレシオには
アインシュタイン相対性理論がよく似合う


2017年5月31日付の日本経済新聞で、「負債活用企業、買い集まる、ソフトバンクなど、年初来上昇率、1割超、設備投資やM&A評価」というタイトルの記事が掲載されていました。
ファイナンスの基礎を疎かにした人たちが、相変わらず「砂上の楼閣」に群がっているんだな~、と苦笑してしまいました。
上記の記事で紹介されているソフトバンクとDEレシオの関係については、次の関連ブログですでに言及しているとおり。
【資料1:関連ブログ】
今回は、誰でも知っているアインシュタインの、相対性理論までを見すえた資本コストとDEレシオの話をしてみましょう。
上記の記事でも取り上げられているM&A(買収・合併)には、規模の経済(スケールメリット)を目指す、という目的以外に、ボトルネックを克服する、というものがあります。 会社分割や事業部制などは、後者(ボトルネックの克服)がメインでしょう。 組織内部にボトルネックが存在する場合、企業業績は徐々に頭打ちとなります。 この現象を経済学では「収穫逓減」といいます。 収穫逓減は、連結財務諸表や決算書に、どのような形で現われるのか。 次の関連ブログでは、物理学の「ボルツマン方程式」を提示して説明しました。
【資料2:関連ブログ】
ボルツマン方程式を、他人資本自己資本に当てはめると、【資料3】の方程式になります。
【資料3】
  1. 他人資本方程式

  2. 自己資本方程式

上記【資料3】の他人資本方程式と自己資本方程式とを足し合わせると、次の「タカダ式企業価値方程式」となります。
【資料4】タカダ式企業価値方程式

タカダ式企業価値方程式から、次の一般公式を導くことができます。
【資料5】
  1. 他人資本比率の最適解

  2. 自己資本比率の最適解

  3. DEレシオの最適解( Optimal Solution of DEratio )

上記【資料5】の「3. DEレシオの最適解」は、「1. 他人資本比率の最適解」を、「2. 自己資本比率の最適解」で割ることによって、次の【資料6】の通り簡単に導出することができます。
【資料6】

【資料3】から【資料6】までの展開は、次の拙著を参照。 くれぐれも注意して欲しいのは、【資料5】の「3. DEレシオの最適解」は、私のオリジナルである「最適資本構成タカダ理論」から導かれる、という点です。 次の順序になります。
【資料7】

  1. 最適資本構成タカダ理論   ↓
  2. 他人資本方程式 自己資本方程式   ↓
  3. 他人資本比率の最適解 自己資本比率の最適解   ↓
  4. DEレシオの最適解
上記【資料7】は、経済学の「収穫逓減」を利用した解法。 最適資本構成タカダ理論では、この解法は「第2法」になります。 「第1法」は、経済学の「代替財」を利用した解法。 第1法と第2法の詳細は、拙著を参照。
次の関連ブログでも説明しているように、私以外の学者や専門家は、「最適資本構成に、一般公式や実務解はない」と主張しています。
【資料8:関連ブログ】
これが、現代ファイナンス理論における絶対的通説。 私(高田直芳)以外の人たちには、【資料7】の最終行にある「DEレシオの最適解」を語る資格はまったくない、ということです。
ということで、ここからが、本ブログのメインテーマである会計物理学の世界。 最適資本構成タカダ理論では、「第3法」の解法になります。 上記【資料5】の「3. DEレシオの最適解」を眺めていると、アインシュタイン相対性理論の、その一歩手前あたりの理論に似たものを見つけることができます。 次の書籍180ページにある (4) 式がそれです。 新しい高校物理の教科書』180ページ (4) 式は、下掲【資料14】の通りであり、【資料5】の「3. DEレシオの最適解」と、ホント、よく似ています。 なぜ似ているのか。 光子は最も効率性を好む物理現象であり最短距離を進む、という物理理論と、資本コストを最も効率よく選択すると企業価値は最大になる、という「最適資本構成タカダ理論」とは、効率性という点で共通しているからです。
新しい高校物理の教科書』180ページ (4) 式(下掲【資料14】の式)は、どうやって導かれるのか。 物理の教科書であれば必ず掲載されている【資料9】の図を用いて、以下で証明してみましょう。
【資料9】
画像
【資料9】において、境界面BDよりも上の光速度を  、下の光速度を  とします。 境界面の幅BDを「1」とします。 線分BCを  とすると、線分CDは (1- ) になります。 使用総資本(100%)のうち、他人資本 とすれば、自己資本は (1- ) になるのと同じです。
線分ABの長さを  とし、線分DEの長さを  とします。 光子が、点Aから、点Cを経由して、点Eまで進む時間を  とすると、 は次のように表わされます。
【資料10】

上記【資料10】は、【資料11】へ展開することができます。
【資料11】

ところで、【資料9】からは、次のことがわかります。
【資料12】

 ……(1)

 ……(2)

上記【資料12】 (1) を右辺第1項に代入し、同 (2) を【資料11】右辺第2項に代入すると、【資料13】になります。
【資料13】

光子が最も効率よく進むのは、【資料13】がゼロとなることですから、次の【資料14】になります。
【資料14】

上記【資料14】の「屈折率  」が、【資料5】の「3. DEレシオの最適解」と同じだと主張できるのは、最適資本構成タカダ理論の前提があるからです。 これが「最適資本構成タカダ理論の第3法」。 「最適資本構成に一般公式や実務解はない」と主張する絶対的通説では、手も足も出ない話であることをお忘れなく。 まさかアインシュタインも、ノーベル物理学賞の受賞対象となった光量子仮説を、会計に応用しようとする者が現われるとは思ってもみなかったでしょう。