公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:アマゾンの最安値問題を説明できない会計学の愚かさを問う(その2)


アマゾンの最安値問題を
説明できない会計学の愚かさを問う
その2


今回は「その2」です。
前回(その1)は、次の関連ブログで紹介したように、アマゾンジャパンの最恵待遇条項を例に取り、価格上限規制を説明しました。
【資料1:関連ブログ】
価格上限規制の対極に位置するのが、価格下限規制です。
アマゾンジャパンの価格上限規制に呼応するかのように、今度は、酒類業界で価格下限規制がこの6月から始まりました。
【資料2】日本経済新聞2017年6月1日

小売店は1日から、酒税法などの改正に伴い、仕入れ原価と販売管理費の合計を下回る金額で売り続けると酒販免許取り消しなど厳しい罰を受ける。

安売りの原資としてきたメーカーからのリベートも減り、スーパーは値上げを避けられない。

上記の記事にあるとおり、安売りの規制を強化することを、経済学では価格下限規制といいます。
価格下限規制については、次の『マンキュー・ミクロ経済学』であれば178ページ〔図6-4〕を参照。 『クルーグマン・ミクロ経済学』であれば182ページ〔図5-6〕または184ページ〔図5-7〕を参照。
マンキュー ミクロ経済学
N.グレゴリー マンキュー
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上記【資料1:関連ブログ】のときの需要曲線は、最終消費者が直面するものではない、と注意しました。 今回(その2)の需要曲線は、最終消費者が直面するものです。 今回(その2)の供給曲線は、酒類販売店や酒類メーカーが直面するものです。
種類の安売り規制強化が抱える問題点は、『クルーグマンミクロ経済学』184ページ〔図5-7〕で説明することができます。 1つめは、この〔図5-7〕において、灰色で塗られた部分が発生することです。 これは、酒類市場全体で大きな損失が発生していることを表わしています。 2つめは、消費者余剰の一部が、生産者余剰へ転嫁することです。 これは、飲んべえの嗜好を、酒類販売業者や酒類メーカーが搾取することを表わします。 3つめは、酒類販売業者や酒類メーカーは生産者余剰の一部(〔図5-7〕の灰色の部分)を失うことになりますが、その損失部分を犠牲にしても、飲んべえの消費者余剰を搾取するほうが、酒類販売業者や酒類メーカーに利得をもたらすことになります。
アマゾンジャパンの件では同社を説き伏せることに成功した公正取引委員会ですが、酒税法に関して公正取引委員会は惨敗です。
【資料3】日本経済新聞「春秋」2017年6月2日

たしかに不当廉売は問題だが、公正取引委員会が取り締まればいい。

なぜ酒類だけが特別扱いの法律で守られるのか。

消費者利益は二の次に、票につながる業界保護を優先したのが透けて見える。

官僚は、民間企業には強くても、政治家には弱いということか。
【資料4】産経新聞産経抄」2017年6月3日

「私、座右の銘が『面従腹背』なんです」。

学校法人加計学園獣医学部新設計画をめぐり、退任後に首相官邸批判を始めた前川喜平・前文部科学事務次官が1日、テレビ朝日番組で言い放ったセリフである。(途中略)

「役人の心得として面従腹背の技術、資質は持つ必要がある」。前川氏はこうも得々と語り、独自の吏道論を披露していた。

こんな連中を税金で雇っているとは腹立たしい。 国民の納税意識が低下するわけだ。
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