公認会計士高田直芳 会計物理学&会計雑学講座










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公認会計士高田直芳:株価や地価や仮想通貨は、なぜ、複利曲線を描くのか


株価や地価や仮想通貨は
なぜ、複利曲線を描くのか


次の【資料1:関連ブログ】では、その下にある【資料2】の日本経済新聞夕刊の記事をネタに、仮想通貨が急騰 → 暴落する理由を説明しました。
【資料1】
【資料2】日本経済新聞夕刊2017年8月2日
上記【資料1:関連ブログ】では、上記【資料2】の日経記事で描かれているビットコインの価格推移表を見ただけで、そこに描かれている曲線は「複利曲線だ」と決めつけてしまいました。 なぜ、ビットコインの価格推移表で描かれている曲線は、複利曲線だといえるのか。
複利というのは、元金から発生する利息のすべてを、元金へ繰り入れることをいいます。 これにより、キャッシュが、雪だるま式に増加していくことになります。 1年に、1回の複利にとどまらず── といった形で、時間の間隔を無限小に近づけて、複利計算の回数を無限大にしていくと、どうなるか。 答えは、「自然対数の底e」に収束することになります。 この「e」は、複利を表わします。
仮想通貨市場は、どうなのか。 この市場では、無数の人たちが、ビットコインを対象物として、売りと買いを頻繁に繰り返しています。 無数の人たちが集まれば、その市場で行なわれる入金と出金は、時間軸がゼロに近い間隔で、無限大の回数にのぼります。 その結果、【資料2】の価格推移表にあるとおり、反り返った形状の複利曲線が描かれる、というわけです。
複利計算の仕組みは、企業活動のあらゆるところで観察することができます。
【資料3】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。
    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。
    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。
    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。
    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。
    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。
    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。
    • 入金と出金を無限に繰り返すその様は、無限連鎖の複利計算を行なっていることと同じです。
つまり、企業のコスト構造の本質は、複利計算構造にあることがわかります。 その発想に基づいて描いたのが、次の【資料4】に示すタカダ式操業度分析です。
【資料4】タカダ式操業度分析
画像
上記【資料2】の日経記事で描かれている曲線が、【資料4】にある複利曲線ABCDEと同じ性質を持ったものであることを確認してみてください。 上記【資料4】の図表は、次の受賞論文5ページに掲載したものであることを紹介しておきます。
【資料5】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF 32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳

仮想通貨に限らず、株価や地価(不動産価格)で、【資料4】にある複利曲線ABCDEを描くのは、とても簡単。 難しいのは、将来において、株価や地価や仮想通貨が、どのような複利曲線を描くのか、ということを予測する点にあります。 ポイントは、【資料4】の右上にある「収益上限点E」が、1か月後、半年後、1年後、どこに現われるのか、にあります。 それを見抜くのが、【資料1:関連ブログ】などで説明しているタカダ式確率微分方程式です。 こうした一連の体系を、会計物理学と呼んでいます。
現代の管理会計や経営分析にも、ディスカウント・キャッシュフロー法(DCF法)といった形で、複利計算の理論が語られます。 ただし、DCF法は、1年に1回か、半年に2回程度の、「とびとびの複利計算」を行なうのが関の山。 時間軸を限りなくゼロに近づけて、複利計算の回数を無限回数行なう、という発想はありません。 設備投資の経済性計算のレポートを見るたびに、何とかの一つ覚えみたいに、DCF法が登場する。 だから、コンサルティングファームは自らの看板の大きさだけを競い、クライアント側はその看板の大きさだけを評価することになる。 現状の地位や資格に安住し、踏み込みの甘い管理会計や経営分析などを語る人たちの学問体系を、古典派会計学といいます。
1本の論文がキッカケとなり、それを会計物理学として発展させることで、世の中で起きる様々な現象の裏に隠された深い意味を知る。 昔はこんなこと、思いもつかなかったのに。
    あひみての のちのこころに くらぶれば
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